うまコラ

競馬歴28年の筆者が綴る競馬コラム

有馬記念馬場事前分析

こんにちは、ゆ~じ~です。



有馬記念までまだ数日あるんで、まだ少し早いんですが馬場について軽く触れていこうかと。

まず、当日の馬場状況ですが、中山競馬場がある千葉県船橋市の天気。

当日までまとまった雨の予報はないようです。
週の後半には30%前後の降水確率(一般に降水確率というのは1ミリ以上の降水がある可能性を示しますのでそれ以下の降水確率はもっと高いことになります)の予報となっています。
土曜日に多少の雨予報も出ていますが、それほど悪化しないんじゃないかと見ています。

今のJRAの馬場管理能力は高く、排水についても昔とは比較にならないほど優れており、中間に数ミリ程度の降水があっても殆ど問題は出ません。

この予報からすれば、むしろ中間では馬場に散水することになるんじゃないかと思います。

ある程度、良い状態で当日を迎えることとなりそうです。
今のところの予報から推測するに良~稍重くらいになるんじゃないと見ます。

とは言え、12月の馬場です。
9月のそれとは違ったものになってきます。
開催も4週目になりますから概ね例年通りくらいのパワーは要する馬場になるんじゃないかと推測します。

先週の芝馬場の結果を見るとターコイズステークスでは1:32.7とかなり早いタイムは出ていましたが、これは早いペースに引っ張られて出ているもので高速馬場というほどではないように感じられます。

他の芝のレースを見ると、オープンのディセンバーステークスではアドマイヤリードがやや遅い流れながら1:48.1で1着。
アドマイヤリード自身、ターコイズステークスの上位組と比較しても同等クラスの力はありそうですから、やはり少し時計は掛かり気味の印象です。
その日の最終レースも芝1800の1000万下のレースがあり、勝ちタイムは1:48.9。
こちらはそれほど遅い流れでもなかったですね。
日曜10レースの芝1200の1600万下のレースは1:08.6。
このあたりの距離ならば9月と比較すると概ね1秒程掛かっています。

ただ、ダノンキングリーが2歳ながらグラスワンダーの朝日杯に匹敵するタイムを出すなど、土曜日の方が全体に少し早いタイムが出ていましたね。

ただ、その早いタイムが出ていたターコイズステークスにしても上位馬の父はダイワメジャー、キングカメハメハ、メイショウサムソン。
ディセンバーステークスの上位馬の父はステイゴールド、ディープインパクト、ダイワメジャー。
全体にスピードの持続性や荒れた馬場にも強いパワーに優れた馬が活躍する傾向が出ていたようです。

その有馬記念ですが、例年のタイムを見てみると大体2:33前後くらいのタイムになることが多くなっています。
ある程度競馬を見てる人なら2400mのタイムに換算した方がわかりやすいかもしれませんが、そうすると2:27くらいになります。
夏の時点の3歳馬ですら2:25を切るのも珍しくない昨今でははっきり言ってこのタイムは遅いですね。
有馬記念同日に行われる1000万下のレースより遅いタイムになることもあるくらいです。

ただ、そうした落ち着いたペースになっても上がりタイムは平均して35秒中盤なんです。
つまり、一瞬の斬れ、1ハロンあたり10秒台のラップを出すようなトップスピードの速さは容易に通用しないと思われます。
むしろ11秒台中盤の脚を3、4ハロン続けてくるようなタイプの方がここでは怖いですね。

何せディープインパクトが国内で唯一敗れたレースです。
その時はハーツクライが3、4番手から早めに抜け出し、いつも通り後方からの競馬を試みたディープの追撃を凌いでいます。

かつてオルフェーヴルやシンボリクリスエスが呆れる程のぶっちぎりを見せましたが、あれも桁違いの瞬発力を見せたと言うよりは他の馬がバテて止まる中でもバテずに伸び続けたと言う方が正しいかと思います。

今回はキセキ、あるいは他の馬かがジャパンカップのような逃げた馬が後続にもある程度脚を使わせるペースに先導していくか否かが鍵となりそうですが、ジャパンカップとは異質なレースでもあり、違った資質が問われるレースになりそうなのは確かですね。

枠と戦法、展開によって結果は変わってくるとは思いますが、個人的にマカヒキ、ミッキースワロー、リッジマンあたりは厳しいように感じます。
また、天皇賞では素晴らしい末脚を繰り出して逃げ粘るキセキを瞬く間に捉えてみせたこともあり、少し抜けた1番人気が予想されているレイデオロですが、血統的にはキングカメハメハ×シンボリクリスエスと、スピードの持久力とパワーを兼ね備えたタイプに見えるのですが、これまでのレース振りを見ていくと京都記念、ドバイシーマクラシックなど上がりが掛かるレースでは取りこぼしている印象もあり、絶対的な存在ではないように感じます。