うまコラ

競馬歴28年の筆者が綴る競馬コラム

2019年 皐月賞予想

今週はクラシックレース第二弾、皐月賞が行われます。

 

前年の朝日杯フューチュリティステークスの覇者とホープフルステークスの覇者がここで初対決を迎えるというシチュエーションは何よりJRAが、ファンが期待していたものですが、実際の下馬評としてはホープフルステークスでも余裕を持って抜け出して見せたサートゥルナーリアが断然の高評価。

ここまで3戦してきて全勝。それも全てのレースでまともに追われることなく抜け出してのもので、目一杯に追われたことすら一度もないのですから無理もないのかもしれませんね。

この馬に懸念があるとすると、ホープフルステークス以来となる約4か月振りのレースとなることと、これまでに対戦してきた相手のレベルに些か疑問符がつくところでしょうか。

先週の桜花賞では朝日杯フューチュリティステークス以来の休み明けだったグランアレグリアが圧倒的なスピードで他馬をねじ伏せましたが、サートゥルナーリアはどうでしょうか。

 

この怪物候補に挑む形で追随する2番手候補としては朝日杯フューチュリティステークスでそのグランアレグリアを競り落としたアドマイヤマーズとそのアドマイヤマーズを共同通信杯で下した3戦無敗のダノンキングリー、そして若葉ステークスを楽勝、オープン特別を連勝して挑むヴェロックスあたりになります。

 

伏兵勢もニシノデイジーやファンタジストといった早くから実績を重ねてきた馬やサトノルークスやメイショウテンゲン、シュヴァルツリーゼ、ランスオブプラーナなど前哨戦で結果を出してきた馬達も揃い、メンバー的に見ても近年でも有数の好メンバーじゃないかと思います。

 

では、予想に行ってみましょう。

 

レース予想

◎ サートゥルナーリア

〇 サトノルークス

▲ ダノンキングリー

△ アドマイヤマーズ

 

◎にはサートゥルナーリア

一体どの程度の実力を秘めているのか、ここまでに3戦し、クラシックを迎えるこのタイミングになっても未だに探りかねる同馬ですが、ここは順当にクリアしてくると見ました。

半兄のエピファネイア、リオンディーズは共に行きたがる気性で、折り合いを付けるのに鞍上が苦労してきた場面を何度も見せてきた馬達でしたが、この馬はここまで3戦はそういった難しさを感じさせず、非常に操縦性の高い走りを見せてきています。

3か月半の休み明けという懸念も囁かれてはいますが、使いたくて使えなかったのではなく、当初から不要なレースを使わず出走するという予定通りの過程でもありますし、大きな問題はないかと見ます。

 

〇にしたのは人気薄のサトノルークスを。

ここまで派手なレース振りは見せてはいないのですが、前走すみれステークスではホープフルステークス2着のアドマイヤジャスタを相手に追随を許さず押し切っての完勝。

阪神芝2200mはディープインパクト産駒があまり得意にはしていない条件なのですが、鞍上がロスなく上手く乗ったとは言え、きっちり完勝しているところを評価しようかと思います。

中山芝2000mは爆発的な瞬発力よりもスピードの持続力に長けた馬が優位になりやすいコースでもあり、比較的前目につけて押し切るパターンと言うのはこの馬にも共通するものではないかと思いますね。

 

▲にしたのはダノンキングリー

共同通信杯では朝日杯フューチュリティステークスを無敗のまま制したアドマイヤマーズを並ぶ間もなく差し切っています。

ただ、瞬発力が際立っているというタイプでもなさそうで、ひいらぎ賞では上がりの掛かる展開でも余裕の楽勝劇を見せているところを見ると純粋に能力自体が高いのではないかと見ています。

中山芝2000mはコースに占めるコーナーの割合が大きなコースであるためなのか、大柄な馬よりこの馬くらいのやや軽い馬の方が好走傾向もある点も踏まえてここでは▲としたいと思います。

 

△は朝日杯フューチュリティステークスの覇者であり、昨年の最優秀2歳牡馬でもあるアドマイヤマーズを。

前走の共同通信杯ではダノンキングリーの末脚の前に初黒星を喫してしまいましたが、賞金を加算したかったダノンキングリーと違い、勝ちに拘る必要のなかったレースでもありますし、斤量も1キロ重かったもの。

前走のような瞬発力の勝負となると厳しかったのは確かで負けて強しを印象付ける走りでもありました。

父ダイワメジャー同様、この舞台への適性は十分にあると見ています。

また、距離に対する不安も囁かれていますが、個人的には中山芝2000mについては問題なく走ってくるんじゃないかと判断しています。

 

印を打たなかった馬にも少し触れてみましょう。

まずはヴェロックス。

相手が強くなかったとは言え、若葉ステークスでは難なく楽勝。

父ジャスタウェイと似たところがあるのか、一瞬の斬れはそれほどないながらも長く良い脚を使えるタイプではないかと思います。

こうしたタイプは展開がハマると驚く程の強さを見せることがありますが、前走がそれだったように思います。

続いてニシノデイジー。

コンスタントに高いレベルで安定して結果を残してきている同馬ですが、逆に言うと底が知れてしまっている印象もあります。

上位入線は十分にあると思われる一方、勝ち切るまでの力量があるのかという点に於いてやや足りないのでは、と感じます。

弥生賞で僅か1戦のキャリアで、スタートでは不利があって立ち遅れながらも最速の上がりをマークして2着したシュヴァルツリーゼ。

ハーツクライ産駒は意外と中山芝2000mでの活躍は少なくなく、前走からの上積みも少なからずあるかもしれないですね。

総じて見ると可もなく不可もなく、といった評価です。