うまコラ

競馬歴28年の筆者が綴る競馬コラム

2019年 2歳リーディングサイアーランキング

少し遅くなってしまいましたが、ここでは2019年のJRA2歳リーディングサイアーランキングについて触れていきます。

 

2019年 JRA2歳リーディングサイアーランキング

 

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1位 ディープインパクト

今年もディープインパクトが2歳リーディングに輝いています。

コントレイルがホープフルステークスを完勝して最優秀2歳牡馬に輝くなど、今年も多数の活躍馬が登場。少なからずクラシック戦線を意識した使い方をしている馬が少なくなく、決して出走数は多くはないのですが、勝ち上がり率も高く、産駒の質も非常に高いものとなっています。

 

2位 ハーツクライ

2019年は朝日杯フューチュリティステークスを圧勝したサリオスを筆頭に京都2歳ステークスを制したマイラプソディ、ホープフルステークス3着のワーケアなど大物感のある産駒が次々に登場。晩成傾向で知られる種牡馬ながら2歳戦から大活躍を見せています。これらの産駒達がクラシック戦線で更なる活躍を見せることになるのか注目です。

 

3位 キズナ

種牡馬キズナがいきなりの活躍で3位に登場。見事にフレッシュサイアーランキング1位に輝きました。ビアンフェ、キメラヴェリテが早々と重賞を制するなどして、現時点(2020年1月10日)で既に13頭が1000万円以上の賞金を獲得するなど次々に勝ち上がる産駒が出ています。本質的にマイル以上が向いていると思われるだけに今後も注目が集まります。産駒の出走数もかなり多く、数で賞金を獲得しているフシもありますが、その一方で丈夫さもまた窺えますね。

 

4位 ダイワメジャー

圧倒的な走りで阪神ジュベナイルフィリーズを大楽勝して2歳女王となったレシステンシアを出してきたダイワメジャーが4位にランクイン。それほど仕上がり早というタイプではありませんが、元々マイル以下の距離では非常に強い種牡馬だけに安定して勝ち上がる産駒を出してきています。

 

5位 エピファネイア

種牡馬エピファネイアが5位にランクイン。重賞を制した産駒はいなかったものの、産駒達は次々と勝ち上がってきており、総じて産駒達の水準の高さが窺えるような結果を出してきました。母シーザリオは繁殖としても非常に高い水準の産駒を多数出してきており、繁殖馬としての資質の高さをこの馬も受け継いでいるのかもしれません。

今後は重賞戦線での産駒の活躍が待たれます。

 

6位 ロードカナロア

次代のリーディングサイアー最有力と言われている同馬ですが、この世代は意外にもあまり好結果を残すことが出来ておらずランキングも6位となっています。ただ、この世代は配合される牝馬の質がやや落ちたタイミングとも言えます。初年度産駒が華々しい活躍を見せたため、以降の配合牝馬の質は一気に向上していますからこの位置に定着することはないものと見ます。

 

7位 ヘニーヒューズ

ダート戦を中心に産駒がコンスタントに走っており、この世代でもタガノビューティーを筆頭に23勝を挙げる活躍でこの位置まで来ています。豊かなスピードで速い時期には芝でも好走する馬も見られます。当分はダート短距離戦線を引っ張っていく種牡馬の1頭として定着するものと思われます。

 

8位 キンシャサノキセキ

それほど派手な印象はありませんが、地味に産駒達は好結果を残しており、ジワジワと種牡馬としての立場を押し上げてきています。フジキセキの産駒の中では最も成功している種牡馬と言って良いかと思います。距離には限界がある産駒も少なくないですが、一方でスピードのある産駒が多く、成長力も十分にあります。

決して若い種牡馬ではありませんが、今後も渋い活躍馬を出してきそうです。

 

9位 オルフェーヴル

産駒の出来にムラが大きく、馬産地の評価はイマイチ芳しくない印象のあったオルフェーヴルですが、「腐っても鯛」とは言ったもので、秘めた素質は高いものを持つ産駒も多数おり、2歳戦から結果を出してくる産駒は少なくはありませんでした。

何だかんだ言われながらも重賞勝ち馬は何頭も出していますし、種牡馬としてもポテンシャルは決して低いものではないように思います。

 

10位 スクリーンヒーロー

ここに来て2歳リーディング10位と健闘。モーリスが大活躍を見せた翌年に種付けされ、生まれた世代であり、配合された牝馬の質、量共に大きく向上したことが要因と言えるでしょう。ただ、数で稼いだわけでもなく、これから渋い活躍を見せる産駒はまだまだ出てくるものと思われます。

フレッシュサイアー

前述したキズナエピファネイアはトップランクの馬達にも引けを取らない活躍を見せています。共に競走成績だけでなく、血統的にも非常に優れたものを持っている種牡馬であり、決して短距離向きでもないだけに今後の活躍も期待できるところです。

早期に次々に勝ち馬を出して一時話題になったリアルインパクトですが、最終的には11勝で15位にランクイン。こちらはスピード能力の高さが持ち味でもあり、如何に早期にインパクトを与えるかが種牡馬として生き残るためには必要だっただけにまずは一定の結果を残せたと言えるでしょう。

自身は長距離路線で際立つ成績を残したゴールドシップ。いきなり札幌2歳ステークスでワンツーフィニッシュを決め、強烈なインパクトを残しました。最終的には18位となっていますが、本質的にステイヤー資質の高い産駒が多そうですし、真価を発揮するのはまだまだこれからかもしれません。

フレッシュサイアーランキングの5位となったのはワールドエースでした。

現役時にG1勝ちのなかった同馬ですが、素質は高く評価されていたこともあり、産駒達もまずまずの走りを見せています。