うまコラ

競馬歴28年の筆者が綴る競馬コラム

2020年 オークス予想

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毎年の事ですがこの「オークス」ってレース名称は正式な名称ではないんですよね。

ある程度の競馬知識のある方ならお分かりになるとは思いますが、正式名称は優駿牝馬というものです。

 

もう長い事「オークス」と言う名称が根付いているため、今更正式名称で呼ばれることは多くはないのですが…。

 

余談ですが、デゼルの母であるアヴニールセルタンが主な戦績で仏1000ギニー、仏オークスなどとありますが、仏オークスというのも一般的な呼称であって正式にはディアヌ賞というレース名なんですよね。

 

今や距離も2100mで行われていますし、本場イギリスのオークスとは若干違ったレースになっているとも言えますね。

 

さて、話題は逸れましたがオークスですね。

 

注目はやはり無敗で桜花賞を制し、一躍スターホースへと駆け上がったデアリングタクトの走りになるでしょう。

2戦目のエルフィンステークスでは凄まじい末脚で一瞬にして他馬を置き去りにして圧勝。

3戦目の桜花賞では超ハイペースの極悪馬場での耐久戦の様相で、ただ1頭最後までバテることなく前で驚異の粘りを見せるレシステンシアをゴール前で瞬く間に交わしていきました。

この2戦で見せた強さが舞台を東京芝2400mに移してどのような形で具現化されるのか。

後々、アーモンドアイを彷彿とされるような超大物なのか、はたまた一介の桜花賞馬として認知されていくことになるのか。

 

梅雨が近付く中で天候にも注目が集まってはいましたが、今のところ(21日22時時点)では晴れ時々曇りの予想で降水確率は10%。

前日23日に降水の予報は出ていますが、それほどまとまった量にはならないと予想されており、良馬場で行われる可能性が高くなっており、風もそれほど強くはならないものと見られています。

 

では、そんなオークスの予想へと行ってみましょう。

 

優駿牝馬 予想

◎ デアリングタクト

〇 デゼル

▲ ホウオウピースフル

△ アブレイズ

 

◎には無敗の桜花賞デアリングタクトを。

エルフィンステークスでは相手がそれほどでもなかったとは言え、まるで相手にもせずにぶっちぎり、桜花賞では極悪馬場でハイペースながらも必ずしも後方有利とも言い切れない中で大外から纏めて抜き去っています。

能力的には歴代の桜花賞馬の中でも十分上位にあると言って良いと思われます。

課題はキャリアの少なさと如何に折り合いをつけてスムーズに走れるかではないでしょうか。

祖母デアリングハートは10数年前にG1戦線でも活躍したサンデーサイレンス末期の活躍馬の1頭でしたが、同馬はマイラーとしての資質が高い馬で、それにキングカメハメハを付けて生まれたのが母のデアリングバード。それにエピファネイアを配合されて生まれた馬で、血統的に見ればマイル~中距離向きの印象を受けます。

もっともオークスは2000mくらいの距離に対応できる馬ならば十分に勝負出来ることが多い事も踏まえれば距離的にはそれほど問題はないと見ます。

ただ、究極レベルの上がり勝負になった場合には取りこぼしも十分にあるものと見ており、あくまで3着以内に入る可能性が非常に高い馬という意味での◎とします。

 

〇にはこちらも無敗のデゼルを。

キャリアが僅か2戦。重賞経験もなく、高い水準の馬を相手にするのはこれが初めてとなりますが、前走のスイートピーステークスでは前が止まりにくい馬場に加え、直線で向かい風が吹く中での競馬で明らかに前有利の展開。後手を踏んだ同馬でしたが上がり32.5の末脚は33秒台で上がってきた他馬と比較しても突き抜けたものでした。

このレースで今の早い時計が出やすい東京芝コースへの適性の一端は見せており、この舞台に於いても勝負になると見ました。

母のアヴニールセルタンは仏オークスなどを制したルアーヴル産駒の名馬ですが、血統的に見るとやや短めの距離に適性が感じられるものとなっています。

故にスマイルカナあたりがペースを大きく引っ張っていき、持久力も問われる展開になると不安も少なからずあるものと思われます。また最内枠がどう出るか。レーン騎手の手腕も問われるものとなりそうです。

 

▲にはホウオウピースフルを。

クイーンカップ後、目標をオークス一本に絞って挑んだフローラステークスでは好位につけ、勝ったウインマリリンと僅差の2着。

強い風の中で各馬とも早い脚を使えずにいた中でゴール前までしっかりと脚を伸ばしており、距離的にもメドを立てられた一戦であったように感じます。

この馬、良く知られているように有馬記念馬ブラストワンピースの半妹で父はオルフェーヴルに替わっており、血統的には持久力の高さも十分に感じられるものとなっています。折り合いに難がある部分は感じさせていますが、これを内田騎手がどうコントロールしていくかがポイントになるかもしれません。

ある程度、前に行ける脚質だけに内目の枠は少なからず有利に働く可能性も強く、潜在するスタミナを上手く生かせれば十分に勝機はあるものと見ます。

 

△にこちらも無敗のアブレイズを。

新馬戦を勝っただけで全くの人気薄だったフラワーカップを快勝。決して楽ではないペースを2番手から粘り通したようにしぶとさはなかなかのものでした。

今の東京はある程度前にいなければ容易に勝負にならないことも多いだけに前々で競馬しやすい同馬が内枠を引けたのは幸運だったかもしれません。

未知の2400mに対してですが、お母さんのエディンは2200mでの勝利経験もあるように標準以上の持久力を持った馬でしたが、それにダービー馬キズナを配合しており持久力に於いては問題ないと見ています。

スマイルカナがある程度引っ張ってくれると面白い存在かと見ています。