2020年 函館スプリントステークス予想
先週より始まった夏の北海道開催シリーズ。
函館開催から札幌開催の順となります。
当初、東京オリンピックの開催に伴って開催条件に変更があったのですが、オリンピックが開催延期となったことで再度の開催条件変更となっています。
今週は函館スプリントステークス。
高松宮記念以降、途絶えていた芝古馬スプリント重賞ですが、ここを皮切りに中京、新潟、小倉、札幌と各地で開催が続いていきます。
舞台となる函館競馬場と札幌競馬場はいわゆるオーバーシード馬場ではなく、洋芝のみで開催され、他の競馬場とはやや違った芝質で行われていますね。
因みに「洋芝」という品種があるわけではなく、ケンタッキーブルーグラス、トールフェスク、ペレニアルライグラスという3種類の芝を混生させたものとなります。
これらは牧草として使われたり、ゴルフ場の芝に使われたりすることも多い芝種になりますね。
一般に言われる野芝よりも粘っこい芝質となっており、根付きは野芝よりも劣るため、開催が進むに連れての馬場悪化は早い傾向のある馬場となります。
芝の生育の良い夏季に北海道開催が行われており、開催期間も短いために極端に馬場が悪化することはあまりありませんが。
人気を集めると見られているのが、高松宮記念で3着となったダイアトニック。
高松宮記念では僅差で3着に敗れていますが、直線でクリノガウディーによって不利を受けており、これがなければ勝っていた可能性も高かったと思われるだけにここをしっかり勝ち切ってスプリンターズステークスへと向かいたいところでしょう。
父のロードカナロアは断然人気に推されながらも敗れたこのレースで父の雪辱を果たすことが出来るのか注目されるところです。
ただ、京阪杯を制しているシャマーダル産駒のライトオンキュー、1400、1600でも実績を残すフィアーノロマーノといった重賞実績のある馬も出走してきており、ダイアトニック断然…ということもなさそうですね。
週末の函館競馬場ですが、まとまった降水の予報もなく、概ね良好な馬場状態で開催されると予想されます。
道南地域の気温も20℃前後の日々が続いており、早めに北海道入りしている馬には暑さの影響もあまりなさそうですね。
では、予想へと行ってみましょう。
函館スプリントステークス 予想
◎ ダイアトニック
○ フィアーノロマーノ
▲ メイショウショウブ
△ スイープセレリタス
◎にはダイアトニックを。
デビュー以降、一貫して芝1400、1600のみを使われてきましたが、前走の高松宮記念で初めて1200m戦を使われ、直線で不利を受けながらも僅差の3着とそのスプリント適性を示す結果を見せています。マイル重賞でも結果を出してはいますが、本質的には1200~1400への適性が高いと見ています。正直言うと、このレースへの適性は特段高いとは見てはいないのですが、能力の絶対値そのものが高いだけに3着以内に来る可能性はかなり高いと見ての◎となり、取りこぼしも十分にあるとは思います。
○にするのはフィアーノロマーノ。
この馬はこれが初めての1200m戦となります。マイル重賞勝ちの経験もありますが、1400でも5戦して3連対と実績を残していますね。スピード能力のある馬ですし、距離については問題なくこなしてくるものと見ます。既に6歳となりますが、オーストラリア産馬で生まれが半年遅れていますし、それほど使い込まれてもおらず今が最も脂ののった時期かと思いますね。
▲にしたのはメイショウショウブ。
こちらもこれまで1400m以上の距離ばかり使われてきた馬で、重賞でも実績を残している馬です。阪神カップでは積極的に先行しながらも粘りを見せており、十分に早い流れにも対応出来ることを示しています。そもそもダイワメジャー産駒は比較的得意としている舞台ですし、外枠が難しいところではありますが、得意のコースでの池添騎手の手腕も評価して▲評価とします。
△にスイープセレリタスを。
この馬もまた1200m戦はこれが初めてとなります。これまでは一貫してマイル前後の距離を使われてきています。ハーツクライ産駒らしく使われつつ徐々に力を付けつつあります。ステイヤー種牡馬のイメージも強いハーツクライ産駒ですがこの条件は実はそこまで悪い成績ではありません。相手はかなり強化されますが、スプリント戦のペースに対応出来れば十分にやれると見ます。
結果的にこれまで1200m戦を使ってこなかった馬達が上位評価となりました。
余談ですが、舞台となる函館競馬場は実に良いロケーションの競馬場でスタンドからは津軽海峡が見えるんですよね。
すぐ傍には湯の川温泉があり、そこから車で数分のアクセスと観光には持ってこいの立地となっています。
競馬場自体は敷地も狭く、かなりこじんまりとした競馬場でローカル感が溢れていますが、それがまた観光気分を出させてくれています。
尚、すぐ傍に函館競輪場もあるのですが、初めて行った時に間違えてそっちへ車を向かわせてしまったのが思い出されます。