2020年 宝塚記念予想
上半期の競馬も28日の宝塚記念で一段落となります。
今年は2月末よりコロナウイルスの感染拡大に伴い、JRAでも無観客開催が続けられています。
一部のJRA職員にコロナウイルスの感染者が出てしまいましたが、厩舎関係者や騎手などには感染者が出ることもなく、綱渡り状態ではあるものの何とか開催が途切れることなくここまで開催を継続することが出来ています。
イギリス、フランス、アメリカなど他の主要競馬開催国に於いてはロックダウンなどが行われたりしており、競馬開催も中止されていた地域も多く、主要競走が延期となったり、中止してしまったりしていることを考えると本当に良く耐え凌いでくれたものと思います。
で、宝塚記念ですが、今年は例年と比較してもレベルの高い顔触れが揃っています。
アーモンドアイやフィエールマンの姿こそありませんが、4歳世代最強との呼び声もあるサートゥルナーリア、大阪杯で牡馬をも打ち破って3つ目のG1タイトルを手にしたラッキーライラック、秋華賞以後大きく力をつけて大阪杯でも僅差の2着となったクロノジェネシス、香港ヴァーズでラッキーライラック以下に楽勝しているグローリーヴェイズ、一昨年の有馬記念馬ブラストワンピース、ダービー馬ワグネリアン、菊花賞馬で昨年の2着馬キセキなどの名があり、リスグラシューが圧勝した昨年を上回る豪華メンバーと言えそうです。
その中でも有力視されているのはサートゥルナーリア、ラッキーライラック、クロノジェネシスの3頭。
サートゥルナーリアは当初は香港への遠征プランがありながら、コロナ禍の影響もあり、それを断念して金鯱賞以来の一戦となりますが、故障などで休んでいたわけではないだけに不安は少ないと見られています。
ラッキーライラックは昨年のエリザベス女王杯以降に完全に一皮剥けた強さを示しており、大阪杯でもダノンキングリーをあっさり打ち負かしています。
クロノジェネシスは大阪杯でそのラッキーライラックに僅差の好勝負。馬体も大きくなりこちらも本格化してきた印象を与えています。
梅雨時期だけに阪神競馬場の天候も気になるところですが、25日18:00時点での天気予報では27日夜間から当日28日に日中に掛けて降水があるだろうとの予報が出されています。
週末に掛けては不安定な大気の状態は続いており、雨予報の出ていない時間帯にも降水がある可能性も十分あり、パンパンの良馬場で行われることはほとんどないと見ても良さそうです。
では、予想へと行ってみましょう。
宝塚記念 予想
◎ クロノジェネシス
○ ラッキーライラック
▲ サートゥルナーリア
△ キセキ
シンプルに人気の3頭を基本とした評価となります。
◎はクロノジェネシス。
だいぶ外の枠を引いたのは決して良い材料ではないとは思うのですが、凱旋門賞馬バゴの産駒であり、これまでの走りからも上がりが多少掛かりやすい阪神の馬場には高い適性があると見ています。前走の大阪杯についても敗れたとはいえ僅かクビ差でほぼ勝ち馬と同等の力量を示しています。
渋った馬場についてもむしろ向いているとさえ思われ、マイナス材料ではないものと見ています。
○にはラッキーライラックを。
エリザベス女王杯以後は完全にそれ以前とはレベルが違う走り。馬体も大きく成長し、能力的には世界的にも通用するレベルに達しており、ここでも十分に勝ち負けに持ち込めると見ます。瞬発力は十分に持ってはいますが、オルフェーヴル産駒らしいパワーも持ち合わせており、今の阪神の馬場に対しての適性もあるものと見ています。
▲にサートゥルナーリア。
左回りが懸念されていた前走の金鯱賞は全く危なげなく楽勝。香港遠征断念で間隔は空きましたが、ある程度予想の範囲内で問題はないと見ています。距離的には2200ならば問題なくこなす範疇ですが、精神的にムラがある点がポイント。完璧に折り合っての競馬ならばこの馬を破ることは容易ではありませんが、これがどう出るか。
もっとも馬体はキ甲が筋肉が大きく隆起してきており、パワフルさに磨きが掛かってきています。まともに走れば楽勝まであるかと。
△には昨年の2着馬キセキを。
阪神大賞典ではまるでチグハグな競馬、天皇賞では良い滑り出しに思えるもスタンド前で掛かって暴走して失速。歯車が狂ってしまっていますが、舞台が中距離へ移った今回は自分のペースで走れると見ています。パワーと持久力に優れるルーラーシップ産駒はこの舞台を得意としていますし、実際に昨年も良い走りは見せています。人気を落としているここは狙えると見ています。
上記の馬以外で穴っぽいところではダンビュライトとレッドジェニアル。
ダンビュライトはキセキと同じルーラーシップ産駒。こちらも瞬発力には欠けるもののパワーとスピードの持続性に優れたタイプで馬場状態次第では一発もあると見ています。
レッドジェニアルについてはこの舞台は同馬にとってはベストの舞台設定かと思っています。能力的にはちょっと足りないとは思いますが、展開次第では上位に食い込めるものと見ています。
また、パワーのあるブラストワンピースも大外を引いたのは痛いものの、上手く立ち回ることが出来れば争覇圏内に入ってくると見ています。
一方でここにも多数の産駒を送り込んできているディープインパクト産駒達ですが、ディープインパクト産駒の最大の持ち味である斬れを生かしにくい舞台だけにここではまとめて切ることにします。
『夏は牝馬』ということで牝馬2騎を上位に見た…というわけでもないのですが、この両馬に対して高く評価しているのは事実ですね。