2021年 チューリップ賞予想
先日の地震で被害が出ていた福島競馬場でしたが、4月の開催が中止となり、新潟競馬場に振り替えられることになったようです。
こうした事例は過去にもあり、10年前の東日本大震災時には皐月賞が東京競馬場で行われたり(勝ち馬はオルフェーヴル)、26年前の阪神淡路大震災時は阪神競馬場が大ダメージで使えず、桜花賞が京都競馬場で行われたりしました(勝ち馬はワンダーパフューム)。
自然災害だけになかなかこうした事例を防ぐことは出来ないですし、関係者の方々は大変な思いをされていることでしょうね。
さてさて、今週は来月のクラシック開幕へ向けて最重要トライアル2戦が行われます。
中山競馬場では弥生賞ディープインパクト記念(この長過ぎる名称、何とかなんないんですかねぇ…)、阪神競馬場ではチューリップ賞が行われます。
ここではチューリップ賞の予想を行っていきます。
暮れの阪神ジュベナイルフィリーズで3番人気に推され、4着となっているメイケイエールがどうやら人気の中心となりそうです。
前走時で1200、1400と重賞連勝していた同馬だけにマイルへの適性の有無が問われていた中で0.2秒差の4着は「マイルへの目処が立った」「マイルは長いのでは」とする意見が分かれる結果となりました。
同馬としては既に重賞2勝を挙げており、今後のG1参戦に向けての賞金的な不安は既にないため、ここは桜花賞やNHKマイルカップに向けての試金石となるレースでもあります。
脚を測るようなレースを試みる公算は少なからずあると見て良いかと思います。
ただ、これに対抗せんとする他馬ですが、オープン以上のレースでそれなりに実績を持つのがアルテミスステークスで3着となったテンハッピーローズだけ。
少し広げてもストゥーティがアルテミスステークス4着となっているくらいで、メンバー的には出走馬の殆どが1勝クラスの馬となっており、G2としては寂しいと言わざるを得ない状況です。
そうした1勝クラスの馬達の中に実力馬が秘められているのか、メイケイエールが格の違いを見せるような走りを披露するのか。
では、予想へ。
◎ テンハッピーローズ
ソダシ、サトノレイナスらを相手に差のない競馬をしてきた同馬。エピファネイア産駒のこのコースでの成績は秀逸。前走も結果的に早仕掛けとなって最後は脚が止まった形だけに着差程の能力差はないものと見て、上積みは少なからずあるものと判断、◎評価とします。
○ メイケイエール
前述したようにここは勝ちに行く必要のないレースでもあり、どれだけの脚が使えるのかを測るようなレースになる公算は高いと見る。能力そのものはこのメンバー中では最上位と見るのが順当ではあるものの、こうした立場の違いから取りこぼす可能性は少なからずあると見て、ここでは〇評価とします。
▲ タガノディアーナ
出走メンバーを見る限り、ガンガン飛ばしていくと思われる馬は見当たらず、直線での瞬発力が求められる展開も大いに予想されます。ただ、全体に斬れのある脚を使う馬は少ない印象。その中で瞬発力に優れたこの馬を上位に見ます。
△ ストゥーティ
個人的にはどう乗るかが1つのポイントかと見ていて、中途半端に脚を溜めるよりは内枠を利して積極的に前で競馬を出来ればやや斬れに欠ける印象のある馬で能力そのものはここでも十分に通用する水準のものを持っていると思われるだけに面白いかと見ています。
…まあ、レベル的に疑問符が付くのは否めないところですね。
近年は有力馬が間隔を空けたローテーションを取ることが多くなったこともあり、トライアルレースの水準が下がってしまっていますね。
桜花賞、皐月賞のトライアル的レースは2つあれば十分だと思っているのは私だけではないでしょう。
実際、弥生賞ディープインパクト記念などもそうですが、各トライアルレースは毎回のようにフルゲート割れしています。
それを見越して未勝利馬であるヘヴィータンクを弥生賞に使うなんて事例もありましたね。
JRAは時代に合わせた番組作りが求められていることにきちんと対応出来るのでしょうか。