うまコラ

競馬歴28年の筆者が綴る競馬コラム

2021年 大阪杯予想

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大阪杯、というと近年まで長年G2として行われてきた時代が長かったこともあってか、G1としては若干格下感が感じられていたところがあったのですが、今年は無敗でクラシック三冠を制したコントレイルとマイル以下の短距離G1を4勝している最強マイラー、グランアレグリアが対決することでその注目度が飛躍的に上がっています。

加えてこの2頭にサリオスが挑む事もあり、非常に魅力的なレースとなっています。

1億2000万円だった1着賞金も昨年より1億3500万円と増額されてきており、最早『元G2』的なイメージは払拭されつつありますね。

 

尚、2017年のG1昇格後はキタサンブラック、スワーヴリチャード、アルアイン、ラッキーライラックがこのレースを制しており、穴馬の台頭もありながらも相応の実力馬が勝利を収めてきています。

 

果たして、前評判通りにコントレイルとグランアレグリアがその比類なき能力を存分に発揮してくるのか、サリオスやレイパパレが大物食いを成し遂げるのか、はたまた意外な伏兵馬が一発食らわせてくるのか。

 

気になるのは馬場状態。

4日の阪神競馬場ですが、朝から雨の予報が出ています。

15:40の発走までに10ミリ程度の降水が予測されています。

昨秋より京都競馬場の改修工事の為、阪神競馬場では開催頻度が上がっており、馬場状態は例年より若干荒れてきています。

 

 

前日の芝レースでの時計の出方を見てみると2勝クラスの1400mで1:21.0、3歳1勝クラスの芝2400mで2:26.3、古馬1勝クラスの2000mで1:59.1と全体になかなか早めの時計が出ています。

20数年くらい前なら全てがレコードクラスの時計ですよね。

開催を重ねて内目の馬場には痛みが認められるものの、気温の上昇に伴い野芝が生えそろってきており、見た目の印象以上にスピードが出る馬場と見て良いでしょう。

降水によって馬場の軟化はあるでしょうが、稍重程度に落ち着くように見ています。

やはり一定以上のスピード能力は求められるものと見ています。

 

では、予想へ行きましょう。

 

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◎ グランアレグリア

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この馬に対して優れた瞬発力を評価する向きが少なからず見られるのですが、個人的な評価としてはスピードの持続力の豊かさに優れたものを持った馬だと見ています。

そして大阪杯に於いては一瞬の豪脚に全てを掛けるタイプよりもこうしたタイプの方が優位に立てると見ています。これまでマイル以下の距離ばかりを使われてきている馬だけに折り合いがポイントとなりますが、頭数もそれほど多くなく、枠順的にも外から被せられる可能性も低いと見てここは◎評価とします。

 

○ コントレイル

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デビュー当初の騎手、調教師のこの馬に対する評価はマイラーというものでした。

2400m以上のダービー、菊花賞ジャパンカップでも強さを存分に発揮しましたが、2000mのここでは更なる強さが期待できるというのは多くの関係者やファンの見解となっています。このレースに向けての調整ではまるで短距離馬のように坂路で好時計を連発しており、本来のスピードを生かすことが出来るようビッシリと追われています。能力に於いては並大抵のものではないでしょう。

が、馬場の悪化がどう出るかがカギとなりそうです。

一瞬の斬れが効きにくいだけに位置取り次第では取りこぼしもあり得ると見て〇評価とします。

 

▲ サリオス

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斬れにやや乏しい印象もあるだけに時計がやや掛かる馬場は決してマイナスにはならないと見ています。前走のマイルチャンピオンシップに関しては完全に問題外と見ます。

外枠で出遅れて前目に付けるのを諦め、結果的に外々を回された挙句、脚を余しての5着ならば、まともに競馬出来ていたなら勝ち負け必至だったと思われます。

その1戦ですっかり評価を落としてしまった感が拭えないだけに大きく上積みも見込めるここでは見直しは必要。コントレイルの存在がなければ無敗で3つ目のG1をダービーで獲得していても可笑しくないだけの能力があることは忘れてはならないと思います。

 

△ レイパパレ

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少なからず気性的な危うさは感じられるものの、スピード能力と先行力は魅力。

これまで戦ってきた相手が大したことないだけに大幅な相手強化を受けて僅か5戦のキャリアでどれだけやれるか、となりますが、こうした持続性の高いスピードを持つ馬には向く舞台でもあることを考慮して△評価とします。

 

 

何だか人気馬を列記した形となって面白みには欠ける予想となりましたね。