うまコラ

競馬歴28年の筆者が綴る競馬コラム

2019年 フェブラリーステークス予想

早いもので1997年に日本初のダートG1としてG1昇格を果たしてから20年以上の歴史が刻まれました。

今では地方競馬のレースも含めて数々のダートG1が登場していますが、90年頃までのダート戦は扱いも低く、芝で通用しないために止む無くダートに活路を見出した馬達が集うレースだったのですが、この頃からアメリカ産のスピードとパワーに優れた快速馬も多数輸入され、次第にダート戦のレベルも上がっていった頃合いでした。

 

この20年くらいで飛躍的にレベルが上がってきた日本のダート戦線。

芝戦線のように世界最高クラスのレースでも通用する馬が出てくるのでしょうか。

 

さて、フェブラリーステークスというとどうしても地味なG1という印象なのですが、今回は非常に話題性のある1戦となっています。

まず、破竹の連勝劇を続ける武豊騎乗のインティ。

浦河の小さな牧場から生まれたニュースターがこの大舞台に於いてもその勢いを失うことなく頂点に立つことになるのか。

そして、有力馬の1頭であるコパノキッキングにこれが初めてのG1となる藤田菜七子が騎乗することになっています。

当然ながらかなりの注目度でもあり、本人にしてみれば物凄いプレッシャーだろうと思いますが、馬券云々は抜きにして思い切りの良い騎乗で頑張ってもらいたいと思います。

 

もちろん、この2頭以外にもノンコノユメ、ゴールドドリーム、モーニンと過去3年のフェブラリーステークスの覇者が全て出走するという豪華な顔触れでもありますし、レベルの高いレースが期待されます。

 

レース予想

 

◎ インティ

〇 ノンコノユメ

▲ サンライズソア

△ ゴールドドリーム

△ サンライズノヴァ

 

◎に掲げたのは無敵の快進撃を続けているインティを。

特に昨秋以降は驚異的な走りでその連勝を伸ばしてきていますが、左回りに対しての不安も囁かれていた東海ステークスも圧倒的なスピードで完勝。

チャンピオンズカップのルヴァンスレーヴをも上回るタイムを自らが作り出したペースでマークしており、その強さは本物であると見ています。

鞍上の武豊はこうしたスピード溢れるタイプの馬を上手くコントロールすることは上手い騎手ですし、サクセスエナジーなど、他の馬に無理に絡まれなければここでも十分に勝てる力量は持っていると見ました。

 

〇に昨年の覇者であるノンコノユメを。

昨年のフェブラリーステークスについては完全に展開もハマったことで勝利を収めていますが、それ以降は中途半端なレースが続いています。

ただ、東京マイルとの相性の良さは特筆すべきものでもあります。

因みにトワイニング産駒の牡馬にあるフィルタリングを掛けるとその複勝率は50%を超えるものとなっています。

逆に前走の舞台である中京ダート1800とは非常に相性の悪いコースともなっていますね。

外目の枠を引いていますし、チャンスは存分にあると見ました。

 

▲にしたのはサンライズソアを。

前走チャンピオンズカップでの3着はモレイラの好騎乗あってこそといった内容ではありますが、コンスタントに安定した走りも見せています。

馬自身も5歳となり、少しずつですが力もつけてきている印象もあり、マイルの距離も問題なく走れるものと見ています。

流石に今回は相手は強いですが、どこまでやれるか。

 

△には2頭。

まず一昨年の覇者でもあり、昨年も2着しているゴールドドリーム

チャンピオンズカップは脚部の不安もあって回避していますが、それから1か月も空けずに出走した東京大賞典で2着しており、調教でも優勝した一昨年にも引けを取らない動きも見せており、既に万全と言えるだけの態勢にあると見ます。

普通に走ればそう簡単には掲示板を外すことはないように思えます。

ただ、断然の実績馬でもあり、人気は必至なのも事実で、ここは抑えにすべきと見て△にしています。

続いてもう1頭の△にはサンライズノヴァを。

得意の条件でもあった前走では思わぬ凡走で評価を下げている同馬ですが、調教ではここ最近ではもっとも良いとさえ思える動きを披露しています。

前走はいつもよりやや早めにポジションを上げたのも末脚が斬れなかった要因なのかもしれませんね。

ただ先週とは違い、今週の東京はまた乾燥した天候となっており、パサパサになるようだとこの馬にとってはプラスではないかもしれないですね。

 

印を打っていない馬についても触れてみましょう。

まず東京大賞典でゴールドドリーム、ケイティブレイブを撃破した新鋭オメガパフュームですが、この馬にはもっと長い距離の方が向いていると判断しました。

血統の字面だけを見ればマイルあたりは向いていそうにも見えるのですが、これまでの走りを見ると忙しいレースはあまり良くないように思っていたので消すことにしました。

3年前の覇者モーニンは徐々に復調気配を漂わせてはいるのですが、正直なところそれでも4歳時と比較するとまだまだ物足りないように思います。

話題のコパノキッキングですが、流石に今回は乗り換わりはプラスではないと見ています。

前走はマーフィー騎手は非常に上手く乗っての勝利でしたが、それと同等、もしくはそれ以上の騎乗が藤田騎手には求められますし、何より今回は注目度が高過ぎると思います。減量騎手としての実力は相応の技術は既に見につけているとは感じるのですが、過剰人気になる可能性が高い以上は馬券的に積極的に買うことは難しいと見ます。

 

ただ、それでもコパノキッキングと藤田菜七子の走りは楽しみに見てみたいとも思いますね。