うまコラ

競馬歴28年の筆者が綴る競馬コラム

2020年 チャンピオンズカップ予想

秋G1初戦のスプリンターズステークスでグランアレグリアが勝って以来続いている1番人気馬のG1連勝はデアリングタクト、コントレイル、アーモンドアイ、ラッキーライラック、グランアレグリア、アーモンドアイと続いて現在7連勝中(尚、これは史上初)。

今週はチャンピオンズカップには国内8戦無敗を誇る怪物クリソベリルが登場。

同馬の1番人気は間違いない状況で、記録の更新にも期待が掛かります。

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各馬の枠順は以下の通り。

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圧倒的1番人気が予想されるクリソベリルは大外の15番枠を引いていますね。

この枠順がどう出るのかですが、中京競馬場のダート1800mコースは内外で極端な有利不利の差はありません。

対して3歳最強と目され、2番人気が予想されるカフェファラオは7番枠。

内に包まれやすい馬番だけに騎乗するルメール騎手は折り合いを上手く付けつつも砂を被らない位置取りが求められるかもしれませんね。

 

現時点で馬券は発売されていませんが、netkeibaの予想オッズではクリソベリルが断然の1.2倍で突き抜けています(4日10:50現在)

続くのがカフェファラオで5.3倍となっており10倍を下回っているのはこの2頭のみとなっています。

JBCクラシックや川崎記念勝ちのあるチュウワウィザードが11.8倍で3番人気、G1戦5勝、3年前にはチャンピオンズカップも制しているゴールドドリームが17.1倍で続き、ここまでが20倍以下となります。

 

客観的に見てもクリソベリルの強さは時代時代を支えてきた歴代のダートチャンピオン達と比較しても同等かそれ以上。

全盛期のゴールドドリームが相手ならばともかく間もなく8歳になる同馬ではやや格下感は否定できませんし、3歳カフェファラオにしても昨年のクリソベリルと比べると見劣りしてしまうと感じられますね。

チュウワウィザードはこの1年でクリソベリルに3戦3敗、全て0.3秒以上の差を付けられており、厳しい実力関係であるように思われてしまいます。

 

では、予想へ。

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◎ クリソベリル

〇 ゴールドドリーム

▲ チュウワウィザード

△ クリンチャー

 

◎に圧倒的人気のクリソベリル。

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普通に走れば大崩れはまずないものと見ます。

昨年は僅差でゴールドドリームを捻じ伏せての勝利で2キロの斤量差があっただけにそれからの成長が問われるところですが、帝王賞JBCクラシックと大井2000mを滅法得意にしているオメガパフュームを相手に完勝しており、昨年を上回る力を身につけていると思われます。好位追走タイプの同馬だけに大外枠でどう川田騎手が乗ってくるかがカギになりますが、無理に前に行かせずとも十分に勝負になると見ており、むしろ砂を被らず進めやすい点を考慮すればさほど問題もないと見ています。

 

〇には昨年の2着馬であり2017年の覇者でもあるゴールドドリームを。

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これだけのメンバーが集まり、先行タイプも多いだけに今年もある程度ペースは流れてくると見ています。コース適性も高いと見ており、イメージとしては一昨年にウェスタールンドが省エネコースをついて2着に追い込んできた形に持ち込めれば。ただ、徐々に力の衰えを感じさせていることも事実で、全盛期を誇った2年前の力は既にないものとは思われますが、最近にないほどしっかり調教でも動いており調子自体は良さそうです。

 

▲には昨年の4着馬チュウワウィザードを。

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比較的メンバーの軽かったJBCクラシックや川崎記念を制しているものの、クリソベリル相手には歯が立たない状況で3連敗。正直、実力に於いては一枚劣ると言わざるを得ないかと思われますが、安定して自分の能力は発揮してくる馬でここまで17戦して3着を外したのは昨年のチャンピオンズカップのみ。そのチャンピオンズカップにしても0.3秒差としっかり自分の走りは見せており、自在性も高い同馬だけにここでも2、3着の可能性は高いですし、展開次第では1着まであると見ています。

 

△に前走みやこステークスで2年半振りの勝利を挙げたクリンチャーを。

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凱旋門賞に出走経験のある馬がダート頂上決戦の場であるここにいるというのも何とも違和感を感じますが、ダート転向以降は7戦して5連対と一度も崩れてはいません。比較的ペースが流れることが多いここでは天皇賞(春)菊花賞でも好勝負していたように持ち前の持久力の高さが生きてくるものと見ています。

 

 

展開を見る上ではインティを始めとする先行勢がどれだけペースを作るのかでしょう。

そのインティですが、前走はハナを切るものの早々に脱落。騎乗する武騎手も語っていますが、能力云々というよりは馬の精神的な部分ではないかと。

昨年、前哨戦で全く良いところなく敗れていながらもチャンピオンズカップでは果敢に逃げてあわや逃げ切りというところまで見せている同馬。やはり展開面ではポイントになってきそうです。

逃げ馬らしい逃げ馬はインティくらいですが、ある程度前目でレースを進めたい馬は少なくなく、アルクトス、エアアルマス、カフェファラオ、メイショウワザシ、ヨシオあたりが先行争いを演じる可能性は強いですね。

クリンチャーやクリソベリル、アナザートゥルースあたりも好位を取っていきたいタイプだけにコース形状からも例年通りペースは遅くはならないと見ます。