2021年 皐月賞予想
今週は牡馬クラシック初戦となる皐月賞。
昨年の皐月賞でも当時無敗の戦績を誇ったコントレイルが同じく無敗で挑んだサリオスとの壮絶な叩き合いを制して優勝していますし、一昨年の皐月賞でもこれまた無敗で挑んだサートゥルナーリアが優勝。
先週の桜花賞では5戦無敗を誇っていたソダシが強い内容で押し切り、デビューからの連勝を6に伸ばす結果となりました。
奇しくも先々週の大阪杯でも同じく5戦無敗のレイパパレが制していることもあり、ここに来て『無敗』というワードに焦点が集まることになっています。
今回の皐月賞ではエフフォーリア、グラティアスの2頭が無敗でここに歩みを進めてきています。
netkeibaの予想オッズではその1頭、エフフォーリアがホープフルステークス覇者ダノンザキッドを僅差で抑えての1番人気となっています。
先週の桜花賞では晴天に恵まれて大幅に回復した馬場の影響もあって、1:31.1という強烈なレコードタイムが記録されていますが、この日の阪神競馬場では桜花賞だけでなく、芝で行われた各レースとも全般にかなり早いタイムが続出していました。
対して中山競馬場に於いては日曜メイン、古馬オープンの春雷ステークスで1:07.3、土曜メイン、3歳G2のニュージーランドトロフィーで1:33.1となっています。
これらも早いには早いタイムですが、究極レベルとも言えた阪神競馬場程早くははない、といったところでしょうか。
加えて、土曜日の中山競馬場では降水が予想されています。
今のところの予報(15日18:00現在)では土曜日の降り始めからで日曜朝までに20ミリ程度の降水の予報が出ていることを考えると、多少なりとも馬場の悪化が濃厚と見るべきでしょう。
当日日中は晴れ、風も出てくる予報となっているため、ある程度は馬場は乾いてくるため、良~稍重程度での開催と推測します。
とは言え、仮に良まで回復しても先週程の時計は出にくいと見ます。
1:59~2:00くらいでしょうか。
では、予想へと行ってみましょう。
◎ エフフォーリア
前述しているようにここまで3戦無敗の同馬に◎を。
前走の共同通信杯では後にスプリングステークスを制するヴィクティファルスと毎日杯をレコード勝ちするシャフリヤールに2馬身半の差を付けての完勝と展開に恵まれた点を考慮しても強い内容。また、エピファネイア産駒は中山芝2000は得意の条件でもあり、多少の馬場の軟化も問題ないと判断し、ここは十分に勝ち負けになると見ます。
○ ディープモンスター
相手が弱かったと言えばそれまでなのですが、前走のすみれステークスではディープインパクト産駒が比較的苦手にしている条件ながら余裕の完勝劇。ディープインパクト産駒と言うと卓越した瞬発力が身上ですが、意外?にも中山芝2000での好走率は低くはありません。同馬はディープインパクト産駒ながら一瞬の斬れよりはしぶとい末脚を使うタイプだけに阪神や京都などより中山に適性を持つと見ています。
▲ ダノンザキッド
前走のディープインパクト記念弥生賞では巧みにスローに落として逃げたタイトルホルダーの前に脚を余す形で3着と初めての黒星を喫しました。ただ、陣営にしてみればこのレースはあくまで「前哨戦」。ホープフルステークス時より後ろから進めたのはどのくらいの脚を使えるのかを確認する意図も少なからずあったと思われます。ただ、本質的に中山向きではないとも感じられ、能力的にも決して抜けてはいないと判断し、抑えとして▲までに。
△ ヴィクティファルス
前走スプリングステークスでは粘るアサマノイタズラを交わして1着。ここまで3戦、1800mしか使われていないですが、もう少し長めの距離の方に適性を感じます。
ハーツクライ×ガリレオの配合だけに斬れ勝負となると分は悪いように思われますが、そもそも皐月賞は33秒で上がってくるようなレースではないですからそれほど問題はないと見ています。また、5月生まれだけに他馬以上に成長の伸びしろも大きいことも期待出来るものと見て△に。
△ ラーゴム
前走きさらぎ賞ではヨーホーレイクの追撃を抑えて辛勝。レース振りが地味な分、注目度は高くはないですが、そもそもこの馬はある程度ペースが流れた方が持ち味が生きるタイプではないかと見ており、ここまでの4戦は全て緩めの流れでもあり、ある程度は流れるだろう皐月賞では更なるパフォーマンスアップは見込めるものと見ています。
久々にちょっと脱線。
90年代中期以降、サンデーサイレンスの産駒達がこの皐月賞でも輝かしい活躍を見せていましたが、そのサンデーサイレンス産駒に食らいつく活躍を見せていたのがブライアンズタイムの産駒達。
ナリタブライアンやサニーブライアン、シルクライトニング、ダンツフレームなどが活躍しています。
近年では世界的にもロベルトの系統は衰退しつつあり、そのシェアは下がりつつあります。
ロベルト系の特色というのが豊かな持久力と荒れた馬場でも苦にしないパワー、コーナーリングでの加速性能にあります。
故に冬期間や中山コースに高い適性を示す馬も多いのですが、その特色を受け継いでいるのがシンボリクリスエスやグラスワンダーでもあります。
時代は進み、シンボリクリスエスからはエピファネイアが、グラスワンダーからはスクリーンヒーローが出て、その血はモーリスへと受け継がれています。
エピファネイアもそうしたロベルト系らしい特色を持っており、素晴らしい持久力と芝向きのパワーを兼備しており、種牡馬として中山芝2000mでも優れた実績を残しつつあります。
今回の皐月賞ではエフフォーリアとワールドリバイバルが同馬の産駒です。
エピファネイア産駒に多い、前向き過ぎる気性を上手くコントロールすることが出来れば非常に楽しみな1戦となりますね。
血統面で言えばもう1頭、ステラヴェローチェも面白い存在です。
中山芝2000mでは抜群の成績を残しているバゴの産駒です。
クロノジェネシスの登場で一気に名が売れたバゴですが、現役時に凱旋門賞を制しているように欧州色の強いパワーに長けた種牡馬です。
尚、血は薄いですがこの馬も前述のロベルトの血を持っていますね。
共同通信杯は着順の印象程、内容は悪くないですし、一発あっても可笑しくはないと思いますよ。
2021年 桜花賞予想
先週の大阪杯はクラシックには無縁の道のりを歩んでいたレイパパレが並み居る強豪を一蹴して圧勝を収めました。
と、共に今更ながら感じさせられたディープインパクトの血の強さ。
終わってみれば1、3、4着はディープインパクト産駒で、2着のモズベッロはディープインパクトの孫となります。
ディープインパクト、と言えば早くから言われていたのが桜花賞での強さ。
産駒のデビュー以後、ほぼ毎年連対馬を出しており、勝ち馬は5頭を数えます。
今年の桜花賞にはサトノレイナス、アカイトリノムスメ、エンスージアスムの3頭のディープインパクト産駒がエントリー。
母の父にディープインパクトを持つ馬もククナとアールドヴィーヴルの2頭が出走します。
気になる天候と馬場状態ですが、天候は当日まで晴れ予報が出ており、先週のようなことはなさそうです。
と、なればパンパンのスピード馬場も十分にあり得そうですが、4日の開催では大阪杯で早めの流れながら2:01.6と雨が降らなかった時と比較して推定4秒以上時計を要しており、かなり馬場の悪化が進んでいた事が窺えました。
このタイミングで行われた数レースでのダメージがどこまで残るのか、土曜日の開催にも留意すべきでしょうね。
では、予想へ行ってみましょう。
◎ メイケイエール
前走チューリップ賞ではエリザベスタワーと同着ながらも優勝、とこれだけ見れば期待も高まろうというものですが、如何せん内容が微妙。抑える競馬を試みると事前に陣営から宣言されてたものの、いざゲートを出ると行きたがって全く折り合わず、レース半ばで武騎手は抑えるのを諦めて前に行かせてしまいました。
それだけコントロールが効いてなかったにも関わらず最後まで押し切ってしまったのは流石の能力の高さとも言えますが、少なからず本番に向けて不安を露呈したと言って良さそう。
ただ、そんな不安要素を持ちながらもこれまで水準の高い走りを続けている点を評価し、ここでは◎に。
○ アールドヴィーヴル
まだキャリア2戦と良くも悪くも能力が読みにくい点は少なからずあるものの、アカイトリノムスメ、ククナと対戦して、鋭い脚で接戦に持ち込んできた力は評価すべきと判断。中段から進める可能性の高い同馬には枠順も絶好と言えるものですし、十分に争覇圏内に入ることは可能であると見ています。
▲ アカイトリノムスメ
上記のアールドヴィーヴルを破ってクイーンカップを制した同馬。桜花賞馬でもある母アパパネに桜花賞で滅法強いディープインパクトという配合だけに適性については十分に持ち合わせている可能性は大でしょう。やや内目の枠となりましたが、出遅れ傾向があるだけに如何にスムーズなポジショニングが出来るかがポイントです。
△ ソダシ
4戦無敗、重賞3勝と完全に頭一つ抜けた実績を持ち、同舞台である阪神ジュベナイルフィリーズを制しており、1番人気も当然でしょう。
スピードの持続性には優れている一方で瞬発力に関してはそれほどないと見ており、斬れる脚が求められることの多い桜花賞に於いてはやや評価を下げています。
ただ、大崩れもあまりなさそうと見て、ここは△評価とします。
△ エリザベスタワー
前走チューリップ賞では折り合いに苦しむメイケイエールとは対照的に好位からしぶとく脚を伸ばして同着優勝。欧州血統らしい重厚なパワーを感じさせる同馬ですが、絶対的なスピード能力自体は非凡なものを有していると見ています。こちらも瞬発力勝負となると幾分分は良くないと見ますが、タフな流れであれば十分に浮上可能と見ます。
2021年 大阪杯予想
大阪杯、というと近年まで長年G2として行われてきた時代が長かったこともあってか、G1としては若干格下感が感じられていたところがあったのですが、今年は無敗でクラシック三冠を制したコントレイルとマイル以下の短距離G1を4勝している最強マイラー、グランアレグリアが対決することでその注目度が飛躍的に上がっています。
加えてこの2頭にサリオスが挑む事もあり、非常に魅力的なレースとなっています。
1億2000万円だった1着賞金も昨年より1億3500万円と増額されてきており、最早『元G2』的なイメージは払拭されつつありますね。
尚、2017年のG1昇格後はキタサンブラック、スワーヴリチャード、アルアイン、ラッキーライラックがこのレースを制しており、穴馬の台頭もありながらも相応の実力馬が勝利を収めてきています。
果たして、前評判通りにコントレイルとグランアレグリアがその比類なき能力を存分に発揮してくるのか、サリオスやレイパパレが大物食いを成し遂げるのか、はたまた意外な伏兵馬が一発食らわせてくるのか。
気になるのは馬場状態。
4日の阪神競馬場ですが、朝から雨の予報が出ています。
15:40の発走までに10ミリ程度の降水が予測されています。
昨秋より京都競馬場の改修工事の為、阪神競馬場では開催頻度が上がっており、馬場状態は例年より若干荒れてきています。
前日の芝レースでの時計の出方を見てみると2勝クラスの1400mで1:21.0、3歳1勝クラスの芝2400mで2:26.3、古馬1勝クラスの2000mで1:59.1と全体になかなか早めの時計が出ています。
20数年くらい前なら全てがレコードクラスの時計ですよね。
開催を重ねて内目の馬場には痛みが認められるものの、気温の上昇に伴い野芝が生えそろってきており、見た目の印象以上にスピードが出る馬場と見て良いでしょう。
降水によって馬場の軟化はあるでしょうが、稍重程度に落ち着くように見ています。
やはり一定以上のスピード能力は求められるものと見ています。
では、予想へ行きましょう。
◎ グランアレグリア
この馬に対して優れた瞬発力を評価する向きが少なからず見られるのですが、個人的な評価としてはスピードの持続力の豊かさに優れたものを持った馬だと見ています。
そして大阪杯に於いては一瞬の豪脚に全てを掛けるタイプよりもこうしたタイプの方が優位に立てると見ています。これまでマイル以下の距離ばかりを使われてきている馬だけに折り合いがポイントとなりますが、頭数もそれほど多くなく、枠順的にも外から被せられる可能性も低いと見てここは◎評価とします。
○ コントレイル
デビュー当初の騎手、調教師のこの馬に対する評価はマイラーというものでした。
2400m以上のダービー、菊花賞、ジャパンカップでも強さを存分に発揮しましたが、2000mのここでは更なる強さが期待できるというのは多くの関係者やファンの見解となっています。このレースに向けての調整ではまるで短距離馬のように坂路で好時計を連発しており、本来のスピードを生かすことが出来るようビッシリと追われています。能力に於いては並大抵のものではないでしょう。
が、馬場の悪化がどう出るかがカギとなりそうです。
一瞬の斬れが効きにくいだけに位置取り次第では取りこぼしもあり得ると見て〇評価とします。
▲ サリオス
斬れにやや乏しい印象もあるだけに時計がやや掛かる馬場は決してマイナスにはならないと見ています。前走のマイルチャンピオンシップに関しては完全に問題外と見ます。
外枠で出遅れて前目に付けるのを諦め、結果的に外々を回された挙句、脚を余しての5着ならば、まともに競馬出来ていたなら勝ち負け必至だったと思われます。
その1戦ですっかり評価を落としてしまった感が拭えないだけに大きく上積みも見込めるここでは見直しは必要。コントレイルの存在がなければ無敗で3つ目のG1をダービーで獲得していても可笑しくないだけの能力があることは忘れてはならないと思います。
△ レイパパレ
少なからず気性的な危うさは感じられるものの、スピード能力と先行力は魅力。
これまで戦ってきた相手が大したことないだけに大幅な相手強化を受けて僅か5戦のキャリアでどれだけやれるか、となりますが、こうした持続性の高いスピードを持つ馬には向く舞台でもあることを考慮して△評価とします。
何だか人気馬を列記した形となって面白みには欠ける予想となりましたね。
2021年 高松宮記念予想
このレースでいよいよ春のG1シリーズが開幕を迎えます。
昨年はゴール前で手に汗握る激戦となり、1位入線となったクリノガウディーが他馬の進路を妨害したとして降着、僅かな差で2位入線のモズスーパーフレアが猛追してきたグランアレグリアを抑えて勝利を手にしています。
今年はマイル路線からスプリント路線へとスイッチしてきたレシステンシア、ダノンファンタジーが参戦、また、香港スプリントを制して遂にG1タイトルを手にしたダノンスマッシュも参戦します。
更にマイルG1で2勝を誇るインディチャンプも参戦と、例年を上回る好メンバーが集ったと言って良いでしょう。
ただ、気掛かりなのは空模様でしょうか。
当日の中京競馬場の予報では昼頃から雨が降り出し、レースが行われる時間帯には雨が強まるというものとなっています(26日22時時点予報にて)。
例年の馬場状態などから考えれば、パンパンの良馬場でレースが行われる可能性はあまりないかもしれませんね。
もし、かなり馬場が荒れてくるとなるとあまり人気はアテにならなくなるやもしれませんね。
では、予想へ行きましょう。
◎ ラウダシオン
NHKマイルカップを制するなどしている同馬ですが、本質的には1200~1400m向きの資質を持っているものと見ています。父リアルインパクトはマイルの安田記念を制してはいますが、ベストは1400mであったと判断しています。母系はアメリカ的なスピードとパワーを持つ種牡馬が重ねられた血を持ち、血統的には父同様に短めの距離により高い適性を持ち、かつパワーを要する馬場に対しても高い可能性を持つと見てここは◎の評価に。
○ ダノンスマッシュ
昨年の香港スプリントでようやくの初G1制覇となりましたが、既に7つの重賞を制しているようにスプリンターとしての総合力ならば現役ナンバー1と言って良いでしょう。過去に2度挑んだ高松宮記念では結果を出せていないようにスピードを生かしにくい馬場に対する適性にはやや疑問符も付くため、馬場状態にも依るのですが上位候補としては外せないと見ます。また、短距離戦に於いては休み明けはマイナスになりやすい要因ではありますが、今回は「使いたくても使えなかった、というより使わなかった」ためなので、殆どマイナス要因にはならないと見ます。
▲ ライトオンキュー
父はシャマーダル、母父がレイヴンズパスとゴドルフィンの馬らしく非常にヨーロピアンな血を持つ同馬ですが、今の中京のようなパワーが求められ、時計が掛かるような馬場には高い適性を持つ可能性が高く、調教でもこれまでにないほどしっかり動けており、状態も非常に良く仕上がっているものと見ます。
△ ダノンファンタジー
暮れの阪神カップでは見違えるような走りで並み居る強豪を撃破。前走の阪急杯では出遅れてしまって前残りを許してしまいましたが、走りそのものの内容は着差程悪くはなくベストは1400mだろうと感じられる走りでした。1200mのペースについていけるか、馬場状態に適応出来るかなどの課題はありますが、能力そのものは十分に通用する水準にあると見ます。
△ モズスーパーフレア
昨年の覇者。無論、レースに対する適性はないわけがない同馬。ただ、バカっ早いだけでなくダートでも走れるほどのパワーも併せ持ち、能力そのものは十分。
近走、チグハグなレースが続いているだけに過信は出来ませんが、絶対的なスピード能力は国内最高水準のものを持っているだけにマークは外せないと判断。
調教ではいつも物凄いタイムを叩き出す馬ではありますが、今回はいつにも増して強烈なスピードを見せているだけに体調自体は良さそうです。
2021年 チューリップ賞予想
先日の地震で被害が出ていた福島競馬場でしたが、4月の開催が中止となり、新潟競馬場に振り替えられることになったようです。
こうした事例は過去にもあり、10年前の東日本大震災時には皐月賞が東京競馬場で行われたり(勝ち馬はオルフェーヴル)、26年前の阪神淡路大震災時は阪神競馬場が大ダメージで使えず、桜花賞が京都競馬場で行われたりしました(勝ち馬はワンダーパフューム)。
自然災害だけになかなかこうした事例を防ぐことは出来ないですし、関係者の方々は大変な思いをされていることでしょうね。
さてさて、今週は来月のクラシック開幕へ向けて最重要トライアル2戦が行われます。
中山競馬場では弥生賞ディープインパクト記念(この長過ぎる名称、何とかなんないんですかねぇ…)、阪神競馬場ではチューリップ賞が行われます。
ここではチューリップ賞の予想を行っていきます。
暮れの阪神ジュベナイルフィリーズで3番人気に推され、4着となっているメイケイエールがどうやら人気の中心となりそうです。
前走時で1200、1400と重賞連勝していた同馬だけにマイルへの適性の有無が問われていた中で0.2秒差の4着は「マイルへの目処が立った」「マイルは長いのでは」とする意見が分かれる結果となりました。
同馬としては既に重賞2勝を挙げており、今後のG1参戦に向けての賞金的な不安は既にないため、ここは桜花賞やNHKマイルカップに向けての試金石となるレースでもあります。
脚を測るようなレースを試みる公算は少なからずあると見て良いかと思います。
ただ、これに対抗せんとする他馬ですが、オープン以上のレースでそれなりに実績を持つのがアルテミスステークスで3着となったテンハッピーローズだけ。
少し広げてもストゥーティがアルテミスステークス4着となっているくらいで、メンバー的には出走馬の殆どが1勝クラスの馬となっており、G2としては寂しいと言わざるを得ない状況です。
そうした1勝クラスの馬達の中に実力馬が秘められているのか、メイケイエールが格の違いを見せるような走りを披露するのか。
では、予想へ。
◎ テンハッピーローズ
ソダシ、サトノレイナスらを相手に差のない競馬をしてきた同馬。エピファネイア産駒のこのコースでの成績は秀逸。前走も結果的に早仕掛けとなって最後は脚が止まった形だけに着差程の能力差はないものと見て、上積みは少なからずあるものと判断、◎評価とします。
○ メイケイエール
前述したようにここは勝ちに行く必要のないレースでもあり、どれだけの脚が使えるのかを測るようなレースになる公算は高いと見る。能力そのものはこのメンバー中では最上位と見るのが順当ではあるものの、こうした立場の違いから取りこぼす可能性は少なからずあると見て、ここでは〇評価とします。
▲ タガノディアーナ
出走メンバーを見る限り、ガンガン飛ばしていくと思われる馬は見当たらず、直線での瞬発力が求められる展開も大いに予想されます。ただ、全体に斬れのある脚を使う馬は少ない印象。その中で瞬発力に優れたこの馬を上位に見ます。
△ ストゥーティ
個人的にはどう乗るかが1つのポイントかと見ていて、中途半端に脚を溜めるよりは内枠を利して積極的に前で競馬を出来ればやや斬れに欠ける印象のある馬で能力そのものはここでも十分に通用する水準のものを持っていると思われるだけに面白いかと見ています。
…まあ、レベル的に疑問符が付くのは否めないところですね。
近年は有力馬が間隔を空けたローテーションを取ることが多くなったこともあり、トライアルレースの水準が下がってしまっていますね。
桜花賞、皐月賞のトライアル的レースは2つあれば十分だと思っているのは私だけではないでしょう。
実際、弥生賞ディープインパクト記念などもそうですが、各トライアルレースは毎回のようにフルゲート割れしています。
それを見越して未勝利馬であるヘヴィータンクを弥生賞に使うなんて事例もありましたね。
JRAは時代に合わせた番組作りが求められていることにきちんと対応出来るのでしょうか。