うまコラ

競馬歴28年の筆者が綴る競馬コラム

2018年JRA賞発表

こんにちは、ゆ~じ~です。

 

先程、2018年のJRA賞が発表されました。

 

まずは、各部門の受賞馬を見ていくことにしましょう。

 

年度代表馬     アーモンドアイ

最優秀2歳牡馬   アドマイヤマーズ

最優秀2歳牝馬   ダノンファンタジー

最優秀3歳牡馬   ブラストワンピース

最優秀3歳牝馬   アーモンドアイ

最優秀4歳以上牡馬 レイデオロ

最優秀4歳以上牝馬 リスグラシュー

最優秀短距離馬   ファインニードル

最優秀ダートホース ルヴァンスレーヴ

最優秀障害馬    オジュウチョウサン

 

上記の通りとなりました。

では、各部門について触れていくことにしましょう。

 

最優秀2歳牡馬は朝日杯フューチュリティステークスを4戦無敗で制したアドマイヤマーズが153票を得て選ばれました。

同じく無敗のままホープフルステークスを完勝したサートゥルナーリアは次点となる123票とここでは票が分かれました。

両G1で見せた強さという点ではサートゥルナーリアのインパクトの方が強かったのでしょうが、単純に実績と言う観点で見たならG2デイリー杯2歳ステークスをも制していたアドマイヤマーズ、という見方をした記者がやや多かったのだろうと思われます。

 

最優秀2歳牝馬は阪神ジュベナイルフィリーズを制したダノンファンタジーとなりました。

他にこれといった実績を残した馬もいませんし、阪神ジュベナイルフィリーズの走りも見事なものでした。

グランアレグリアが朝日杯フューチュリティステークスを制していたなら面白いところでしたが、敗れてしまいましたからこれはもう文句なし、といったことろでしょう。

 

最優秀3歳牡馬については大きく票が分かれましたが、114票を得たブラストワンピースが選ばれています。

続いて88票を得たダービー馬ワグネリアン、69票を得たルヴァンスレーヴ、皐月賞馬エポカドーロには3票が投じられています。

個人的にはやや疑問の残る選出でしたね。

ブラストワンピースは有馬記念で古馬を破って勝った点が評価されたのだとしたなら、同世代はおろか古馬をも圧倒したルヴァンスレーヴはどうなんだ?という点ですね。

3歳最高峰のダービーを制したワグネリアンが評価を受けるのはある意味妥当だとは思うのですが、地方も含めれば同世代の頂点に立ち、尚も古馬最強クラスの評価をされるゴールドドリームを南部杯で撃破、チャンピオンズカップでも古馬勢を再度撃破しており、実績面でも、見せた強さでもルヴァンスレーヴがブラストワンピースに劣るとは思えない…というのが私自身の見解ですね。

 

最優秀3歳牝馬はアーモンドアイが満票で選ばれました。

これはもう文句のつけようがないですね。

牝馬三冠に加えて、ジャパンカップでも圧倒的な強さで制してG1の4連勝も含めて5戦全勝。

有無を言わさぬ実績とパフォーマンスですから満票も当然かもしれませんね。

 

最優秀4歳以上牡馬は天皇賞(秋)を素晴らしい脚で差し切ったレイデオロが212票を得て受賞となりました。

他にはスプリントG1を連覇したファインニードルに45票、宝塚記念を制したミッキーロケットに4票、天皇賞(春)を制したレインボーラインに3票、ゴールドドリームに2票が投じられたようです。

残した実績を鑑みるとちょっと票が偏り過ぎている印象もありますね。

少なくともG1を複数制したファインニードルはもっと評価されてもいいように思います。

レイデオロがシーズン終盤に活躍を見せた点もあったかもしれませんね。

 

最優秀4歳以上牝馬はエリザベス女王杯で悲願の初G1制覇となったリスグラシューが265票と圧倒的な得票を獲得して選出されました。

ヴィクトリアマイルを制したジュールポレールにはたった1票しか入りませんでした。

年間を通してコンスタントに活躍していましたし、暮れの香港遠征でも結果を残しましたから、特筆する程の実績ではないのかもしれないですが、他にこれを上回る馬もいませんから妥当な結果かもしれませんね。

 

最優秀短距離馬は春の高松宮記念と秋のスプリンターズステークスを制したファインニードルがほぼ満票とも言える274票を獲得して選出されています。

残る2票はマイルチャンピオンシップを制したステルヴィオに投じられています。

ファインニードルは昨年国内では4戦全勝ですし、これは文句なしの実績を残していますし、ここでの選出は当然でしょうね。

 

最優秀ダートホースはチャンピオンズカップで古馬を圧倒したルヴァンスレーヴがこちらもほぼ満票と言える274票を獲得して文句なしの選出となりました。

他にフェブラリーステークスを制したノンコノユメに1票、JBCクラシックを制したケイティブレイブに1票が入っています。

3歳のダート馬としてはほぼ完璧と言える実績を残したルヴァンスレーヴ。

3歳馬は概ね古馬との対戦では厳しい戦いを強いられることも少なくないですが、そんなの関係ねぇって感じで2度に渡って古馬を圧倒していますし、これはもう当然の受賞ですね。

 

最優秀障害馬は春の中山グランドジャンプを桁違いの強さで大楽勝し、暮れの有馬記念参戦で大きな話題を提供したオジュウチョウサンが228票を得て選出されました。

暮れの中山大障害を制したニホンピロバロンには42票が投じられています。

有馬記念参戦云々はともかく中山グランドジャンプで後続を遥か彼方に引き離した強さはもはや歴史的なレベル。

今後、障害競走には戻らず、平地競走への出走を続けていくようですね。

まだ1600万下条件に出走出来ますし、有馬記念での走りからすればオープンでもやれそうに思われますね。

障害競走でまた見たい気もしますが…。

 

で、上記各部門の選出馬の中で年度代表馬に選ばれたのは全276票を獲得したアーモンドアイとなりました。

まあ、当然でしょうか。

牝馬三冠はもちろん素晴らしいですが、それ以上にジャパンカップでの走りは全てを黙らせる程の桁違いのものでした。

仮にオルフェーヴルやディープインパクトが相手でも勝っていたかもしれませんね。

 

 

と、このように受賞馬が決まりました。

毎年のことなんですが、「評価の基準がわからない」ですよね。

実績を評価するのか、強さを評価するのか、JRAでのレースのみを評価するのか否か、こういった観点に於いて明確な基準がありません。

選出は記者に依る投票での多数決となるのですが、時にわけのわからない投票があったりと実に不可解。

今年の結果で個人的に思うのは前述したように最優秀3歳牡馬でしょうか。

ブラストワンピースは確かに有馬記念で素晴らしい走りを見せましたが、他にG1で勝ち負けになったレースはありませんでした。

そうした意味ではダービーを制したワグネリアンとほとんど同程度の実績とも言えるかと思います。

では有馬記念とダービーを比較した場合に有馬記念が「上」となるのでしょうか?

これって微妙なところですが、票はブラストワンピースにやや偏りましたね。

ではダートでジャパンダートダービーを制し、南部杯でゴールドドリームを破り、チャンピオンズカップで圧勝したルヴァンスレーヴが勝ったこれらのレースは有馬記念の3分の1以下の価値しかないのか?

JRAでのレースのみが対象と言うならまだ理解出来るのですが、1999年に於いてはJRAで未出走のエルコンドルパサーが選出されています。

 

これね、記者の投票というシステム自体に問題があると思うんですよね。

例えば、今回の例なら最優秀障害馬にアップトゥデイトに票が入っています。

これ、投票した人はオジュウチョウサンが選ばれるだろうことはわかった上でこの馬に票を入れているはずです。

そんな捻くれた思いは不要だと感じています。

だったら、ファンによる選出の方がよっぽど意味があると思うんですけどね。

もちろん組織票が入らないようなシステムは必要ですけどね。

 

もし記者による投票という方式を続けていくのであれば明確な基準が必要かと思います。

 

何にせよ受賞した馬、および関係者の方々はおめでとうございます。