うまコラ

競馬歴28年の筆者が綴る競馬コラム

2019年 函館記念予想

かつて函館開催は札幌開催と逆の時期に行われており、函館記念は今の札幌記念に近い位置付けとしてのレースとして行われており、秋のG1を意識する馬が早めに使い出すことも少なくなく、レコード勝ちを収めたサッカーボーイなど大物の参戦も見られたものですが、函館開催の後に札幌開催が行われるようになり、札幌記念がG2に昇格したことで函館記念の位置付けも大きく変わってきており、今ではローカルのハンデG3らしいレースとなりました。

 

ただ、函館競馬場の芝コースは本州の競馬場と違い、芝はエクイターフを使用していません。

他の8場で使用されているエクイターフはいわゆる「野芝」と言われる日本の芝をベースに品種改良などを重ねて作り出されたクッション性やダメージへの強さを持ち味にしたスピードの出やすい芝なのですが、北海道の冬期間の降雪や寒冷な気候では十分な成育が出来ないことから導入されておらず(今後、更なる改良が進めば北海道でも導入の可能性はありますが)、芝はいわゆる「洋芝」、具体手にはケンタッキーブルーグラス、トールフェスク、ペレニアルライグラスという種類の芝を混合する形で使用されており、全体に時計が掛かりやすいなど他の地域とは求められる適性が異なってきます。

 

netkeiba.comでの予想オッズではステイフーリッシュ、エアスピネル、レッドローゼス、マイスタイルが僅差で1番人気を争うものと見られています。

実績で言えば58キロのトップハンデにもなっているエアスピネルはG1でも5回も掲示板に入っているように一枚抜けていますが、厳しいハンデと休み明けで目標とするレースまで期間もあることから微妙な評価となっているようです。

 

では、予想へ行ってみましょう。

 

函館記念 予想

◎ メートルダール

〇 エアスピネル

▲ ブラックバゴ

△ アーバンキッド

△ ドレッドノータス

 

◎ メートルダール

重賞での好走実績も複数ある同馬ですが、オープン昇格以降10戦で上がり最速がないように基本的には瞬発力はそれほど長けていないタイプでもあり、ゼンノロブロイ産駒はこの舞台で好成績を残していることもあり、パワーを要する函館の馬場に適性は十分感じさせます。

 

〇 エアスピネル

昨年のマイルチャンピオンシップ以来となりますが、しっかり乗り込んできている様子。58キロのハンデ、大外枠と厳しい条件は少なくないのですが、掲示板を外したのは唯一前走だけ、それも0.4秒差と大きくは負けていないように派手さはなくとも実力的にはここでは上位。

斬れ負けすることの多い同馬にしてみれば、瞬発力勝負になりにくい函館の馬場は悪くないと思われます。

 

▲ ブラックバゴ

実績で見ればオープン特別勝ちまでとやや見劣る馬ではありますが、重賞でもそう大きく負けていないことも少なくなく、一昨年に同じ函館芝2000で勝った経験もあり、適性は持っている可能性も少なくありません。

今回、新人の斎藤騎手が鞍上を務めることになりますが、今年の新人騎手の中でも高評価を受けている彼が重賞の舞台でどこまでやれるか楽しみです。

 

△ アーバンキッド

このコースで好結果を残しているハーツクライの産駒。母父にスウェインを持ち、血統的には如何にも洋芝向きなこの馬。鞍上はここに来て徐々に頭角を現しつつある横山武史騎手。人気は全然ないでしょうが、上手く流れに乗れれば全くのノーチャンスではないように感じます。

 

△ ドレッドノータス

前走の巴賞ではスタートの不利もあり、5着とやや不完全燃焼感はありました。

このコースでの好走例の多いハービンジャーの産駒でもあり、状態が上向いてきたここでは改めて見直して良いかと。

調教の動きも良く、ステイフーリッシュ相手に圧倒する動きも見せており、ここでは抑えが必要と見ました。

 

 

印を打っていない人気馬でついて触れると、次点の評価でマイスタイル。

レッドローゼス、ステイフーリッシュの両ステイゴールド産駒は可もなく不可もなくといったところ。

ポポカテペトルはディープインパクト産駒が苦手なこのコースで割引、と見ました。