2019年 ジャパンカップ予想
レース創設39回目にして初の外国馬参戦ゼロという今回のジャパンカップ。
加えて国内の出走馬についてもアーモンドアイ、リスグラシュー、フィエールマン、ブラストワンピース、サートゥルナーリア、キセキらのトップホースの名はここにはなく、この1年以内にG1を制している実績を持つ馬が1頭もいないという近年稀に見る残念な顔触れのジャパンカップとなってしまいました。
この顔触れだったら外国の一流クラスの馬がしっかり仕上げられていれば十分に上位で勝負出来そうなのが何とも皮肉なものですが…。
ただ、近走でG1を制している馬はいないとは言え、過去にG1勝利経験のある馬自体はジャパンカップ制覇経験のあるシュヴァルグランや府中でG1を2勝しているレイデオロ、ダービー馬のワグネリアンとマカヒキ。
また、大阪杯などを制しているスワーヴリチャードもいるなどG1としての格と言う意味では十分に機能するだけの顔触れでもあります。
やや気になるのは天候でしょうか。
金曜午後からある程度まとまった降水が予想されており、現時点での予報では40~50ミリ程度の降水予報となっています。
まあ、先日の台風で300ミリを超える豪雨でも翌々日には概ね回復してしまう程、優れた排水能力を持つ東京競馬場だけに極悪馬場になることは考えにくいのですが、先週のような超高速馬場にもならなそうな雲行きですね。
先日の台風時と違うのは降雨後の強風がなく、気温も当時より低いことから乾きにくい状況でもあります。
この予想は木曜夜時点で出していますが、前日の馬場状態はしっかりチェックしておきたいところですね。
ジャパンカップ 予想
◎ スワーヴリチャード
〇 ワグネリアン
▲ ユーキャンスマイル
△ ムイトオブリガード
まず、この顔触れを見て、感じられるのは「誰がレースを引っ張るの?」ってこと。
普段から積極的に先手を奪っていく馬はなく、上がりが33秒前後の極限レベルの瞬発戦になるのでは?というところ。
ハイペースの持久戦になる可能戦が全くゼロではありませんが、その確率は非常に低いと思われます。
よって一定以上の先行力と瞬発力のない馬には厳しいと見ます。
ここでマカヒキ、ルックトゥワイス、エタリオウは消すのが妥当と判断します。
馬場が気になるところではありますが、個人的には良、せいぜい稍重での開催となると推測しており、斬れる脚はやはり必要と見ています。
◎ スワーヴリチャード
この条件で強さを示すハーツクライ産駒ですが自身も3歳時にアルゼンチン共和国杯を完勝するなどしており、適性としては高いものと思われます。
天皇賞では7着でしたが、ユーキャンスマイルと0.3秒差ですから決して悲観する程の内容でもありませんでした。
体調が良いのかわかりませんが、事前計測の馬体重は534キロと天皇賞時との比較で20キロ増。そりゃ、ビシビシ追わざるを得なかったでしょうね。
これが良い方に向くなら前走を大きく超えるパフォーマンスを示す可能性は低くはないと見ています。
鞍上も若手実力派のマーフィー騎手を配してきていますし、期待できると見ています。
〇 ワグネリアン
天皇賞では痛恨の外枠で外目を回らざるを得なかったものの、外からしぶとく脚を使って5着。着順の印象以上に能力を感じさせる走りを見せています。
繊細な馬で、折り合いや脚の使いところなど難しい側面もあるだけに主戦の福永騎手
が騎乗停止で川田騎手に替わるのは何とも言えませんが、川田騎手もこの条件は得意としていますし、内目の枠を上手く生かせれば十分に勝機はあるものと思います。
▲ ユーキャンスマイル
そもそもこの馬がステイヤーだと思われていた節があったのか天皇賞でもさほど人気はありませんでしたが、個人的な見解としてはこの馬は本質的にはステイヤーではないと見ていましたので、前走では狙っていたのですが、流石に今回は人気になりそうです。
勿論、3000m級のレースで幾度も結果を出しているように持久力に於いては十分。
キングカメハメハ産駒は2400m級のレースを得意とする馬も少なくなく、ここでは十分にチャンスと言えるかと思います。
ただ、33秒程度の極限レベルの瞬発力を問われると幾分分が良くない印象もある分、評価は▲に留めています。
△ ムイトオブリガード
ルーラーシップ産駒はこの条件で非常に強さを示しているのですが、まるでそれを示すような前走アルゼンチン共和国杯での快勝でした。先行出来る器用さもありますし、先行しやすい内枠も引き当てています。
過去に同条件で3勝を挙げていて得意にしているこの条件だけにここに照準を合わせての調整でしたでしょうし、鞍上もルメール騎手を確保できたのは幸運だったように感じます。
過去の実績から人気になるだろうレイデオロ。
この条件はほぼベストと言えるかと思われますので、条件自体は申し分ありません。
ただ、今年に入ってからの経緯がイマイチ。
一度狂った歯車を戻すのはそう容易なことではないと見ますし、この遅そうな展開できちんと折り合えるのかという不安もあり、消しにしています。
カレンブーケドールは不気味な存在。牝馬は意外とこの条件では強さを見せることも少なくなく、十分にチャンスもあろうかと思います。
前走内容も悪くなく、印を打った馬達に次ぐ存在と見ています。
帰ってきたシュヴァルグランですが、このレースを制しているように全くのノーチャンスではないとは思いますが、いかんせん斬れでは劣る印象です。