簡単な回収率向上
今日の記事はいわゆる上級者にしてみれば至極当たり前に知っていること、と前置きした上で話題に入ろうかと思います。
別の記事では触れていたのですが、JRAで定めている払戻率というものが馬券種毎に設定されています。
平成26年6月7日以後からは単勝、複勝は80%、枠連、ワイド、馬連では77.5%、馬単、三連複が75%、三連単72.5%、WIN5は70%となっています。
※ それ以前は違った計算式のもとに払戻率が設定されていましたが、現在は上記のようになっています。
ご覧の通り、爆発力のある券種ほど払戻率は低く設定されています。
名目上、ある程度ギャンブル性を抑えるようにされているわけですね。
平均的な買い方をしている場合、長期的に買い続けると回収率はこの設定されている払戻率に近い数字に収束していくことになります。
この時点で気付いた方もいるでしょうが、「普通に買うのならば単勝と複勝が有利」なんです。
『そうは言ってもWIN5以外なら、せいぜい5%とかの違いじゃないか』
そう思われる方もいるかもしれません。
しかし、この『5%』は実はかなりの違いでもあるんです。
仮に長期間75%の払戻率に設定されている三連複の馬券を買っている人が通算で75万円の払戻を受けていたとします。
この人が単勝で同じようなレベルで的中していたなら80万円の払戻となる計算となりますね。
はい、5%アップではなく、
『6.67%アップ』
ですよね?
労せずして、得られる配当がこれだけ上がるんです。
色々なデータを分析したり、馬体を見て分析したり、調教を分析したり、などといった面倒なことは全くすることなく回収率が上がりやすくなるんです。
勿論、ある程度深いレベルで競馬をやっている方はこの事実は知っていることです。
実際にJRAの券種別の売上を見るとわかるのですが、三連単や三連複が導入されて以降、売上比率はそれまで人気のあった馬連を大きく上回り、もっとも売れている券種となりましたが、近年は三連単、三連複にはまだまだ及ばないものの、単勝や複勝がその比率を伸ばしてきています。
それをわかった上で敢えて配当率の低くなる券種を買う人もいますし、それでも尚、結果を出す強者も確実に存在します。
これは単にその人の『馬券力』が高いためなのですが、大半の人はそうしたレベルにはありません。
ならば、回収率を多少なりとも意識し、継続的に馬券を購入するのであれば効率の良い券種があることは理解出来たかと思います。
それに加えてさらに簡単かつその効率を向上させるものもあります。
『JRAプレミアム』
と、いうものをご存知でしょうか?
恐らくライトユーザーであれば知らない方も多数いらっしゃるかと思うのですが、JRAが設定する一部のレースでは通常の払戻金に売上の5%を上乗せするというものがあります。
要は払戻率が5%上がるんです。
2018年であれば、例えば有馬記念の週、つまり12月22日と23日に行われる全てのレースでは馬連の払戻金が5%上乗せされます。
つまり通常77.5%の払戻率が82.5%となります。
これ、美味しいですよね?
因みにこのJRAプレミアムはJRAのホームページなどで普通に公表されています。
特に2歳戦のレースに於いてはほぼ全てのレースで、ただでさえ高めに設定されている単勝の払戻金に5%上乗せとなります。
つまり85%ですね。
これらのレースでは三連複を買う人より単勝を買うだけで、
『13.33%』も大きい払戻が得られやすいです。
常日頃、回収率を上げるべく努力をしている人ならわかるだろうかと思いますが、回収率を10%以上上げるってのは非常に難しいことです。
プロレベル(ここで言うプロとはテレビや新聞などで予想をしている人ではなく、馬券の収支で生計を立てられるレベルの人を指します)の長期的な回収率は105~110%程度であると言われています。
そうした人はあまり表に出てこないので確かな数字ではないんですが、その領域にいる人でもそのくらいだ、ということを参考にしてもらえればいいです。
それを労せずして通常より10%以上高い回収率を得られるチャンスがあるんですよね。
三連単や三連複には桁違いの爆発力がありますし、買う時には数十点買う方も多く、思わぬ大きな配当にありつけるなんてこともあるので、単勝などにはない魅力があることも事実。
自分はそうした「楽しみを買っているんだ」と、いう方に対してとやかく言うつもりもありませんが、この事実を知っておいて損はないでしょう。
あくまで簡単な計算の話であると前置きはしておきますが、平均的な「馬券力」の人より1.2倍的確に予想出来る実力の人がいるとします。
通常、単勝を買えばその人の回収率は計算上、80×1.2で96%ですね。
それが85×1.2だったとしたら102%です。
マイナス収支がプラス収支になってしまいましたね?
はい、しつこいかもしれませんがこの事実は頭に置いておいた方が良いと思いますよ。