うまコラ

競馬歴28年の筆者が綴る競馬コラム

2018年 ホープフルステークス回顧

どうも、ゆ~じ~です。

 

 

来年のクラシックを占う意味でもターニングポイントとなるであろうホープフルステークス。

勝ったのは断然人気に推されたサートゥルナーリアでした。

終わってみれば、1、2、3番人気が上位を占める結果となりましたね。

 

スタート直後は積極的に先手を奪おうとする馬はおらず、一瞬は好ダッシュを見せた人気のサートゥルナーリアが先手を取るのでは、と思わせる中で外からコスモカレンドゥラが外からジワッと先頭に立つ展開。

中団以降から進めると思われたニシノデイジー、アドマイヤジャスタもサートゥルナーリアにぴったりとついていく展開となりましたが、ペースはさほど上がらず馬群は一団の状態で淡々と進んでいきました。

 

1000m通過は62秒5と比較的遅い流れで、淡々と各馬が仕掛けどころを窺うような状態。

人気馬は先頭から付かず離れずのまま、馬群は3コーナーへと。

4コーナーでは馬群がより密集し、内から進めていたニシノデイジーは進路がなくなり、一旦下げざるを得ない状況に。

サートゥルナーリアも馬群の中に埋もれるような状況になりながらレースは直線に。

アドマイヤジャスタが早めに先頭に立つも、残り200mを切るあたりで馬群を強引にこじ開けてきたサートゥルナーリアが余裕の手応えで迫り、あっさりと前を捉える。

その進路をなぞる形でニシノデイジーも脚を伸ばしてくるも、前のサートゥルナーリアはステッキさえ入れずに抜け出してゴール。

アドマイヤジャスタも良く伸びるも2着、ニシノデイジーもいい脚で伸びてくるも3着まで。

 

遅めのペースになった中で有力馬3頭がいずれも前目につけたこともあり、ある程度の余力を残して終盤に入ったことで後続の馬達には厳しい展開のレースとなりました。

 

勝ったサートゥルナーリアはここでは力が違っていた印象。

すんなりスタートを決めて、コスモカレンドゥラを見るような形に持ち込んだ時点で勝負は決していたかもしれませんね。

直線では前が狭くなる場面もありましたが、余裕のある手応えで前を走っていた2頭の間からこじ開けるように隙間を割って抜け出しました。

終わってみれば、ここでもステッキをいれることなく完勝。

この馬にしてみれば楽な展開でしたが、それでも折り合いを欠くような場面はなく、しっかりと折り合いながら抜け出すタイミングを見計るだけ、といったレース振りでしたね。

 

いや、これは相当な強さですね。

馬に無理をさせることなく、競馬を教えるようなレースでしたが、危なっかしい場面もほとんどありませんでしたね。

ここでは力が違いました。

まともに追われたらどれほどの強さを見せてくるのか、今後が非常に楽しみになりましたね。

 

2着に敗れたアドマイヤジャスタですが、この馬のレースは出来ていたように感じます。

ある意味、このレースでもっともスムーズにレースを進めていた馬で、前目につけ、他の馬に邪魔をされることなく、早めに先頭に。

先頭に立ってからも止まることなく伸び脚を見せていました。

鞍上のC・ルメールも流石と思わせる巧みなレース運びを見せ、普通ならば勝ちパターンとも言えるレースを見せましたが、相手が悪かったかもしれませんね。

 

3着はニシノデイジー

遅くなるペースを見越したのかはわかりませんが、これまでにないほど積極的に前目につける展開。

内の省エネコースを走っていたものの、4コーナーでは前が完全に壁になる場面も。

一旦は後方に下げざるを得なかったのですが、そばを走っていたサートゥルナーリアが抜け出して開いた隙間をついてしぶとく伸びてきての3着。

今回も相手を抜いてやろうという馬の勝負根性を感じさせる走りを見せてきました。

勝ち馬は別格とするなら直線入り口で前が壁になり、一旦下げてから追い上げてきたあたり、もっとも強いレースを見せたのはこの馬かもしれませんね。

 

上位3頭が有利な展開の中でラスト2ハロンで伸びを見せてきたことで後続の馬にはつけいる隙はほとんどなかったように感じます。

 

逃げたコスモカレンドゥラは上手くペースを作って、粘り込んだのですが前とは差がありましたね。

現状の能力は概ね出せているように思います。

また、5着に入ったブレイキングドーンですが、まくり気味に押し上げたものの、最後は止まってしまいました。

 

 

遅いペースになり、人気馬が前目につけたことで結果的に人気馬同士の決着となったこのレース。

ここでは今後、ニシノデイジーが一つの物差しになるんじゃないかと思いますね。

勝ったサートゥルナーリアは別格として安定して走ってきているこの馬を基準に力関係が見えてくるかもしれませんね。

 

しかし、ラップを見るとわかりますが、中山競馬場は週を追うごとにタフな馬場となっていますね。

よりパワーのある馬が有利になってきそうです。