2019年 天皇賞(春)予想
そろそろ「平成最後の」…と、いうフレーズに飽きてきてしまっているのは私だけでしょうか?
それはさておき平成最後の国内G1となるのが天皇賞というのは何かの因果なんでしょうかね。
28日は伝統の一戦、日本最長のG1でもある天皇賞です。
近年、世界的に競馬のスピード化が進んできており、3000m級の大レースはレベルの低下が進んできているのですが、そんな超長距離カテゴリーに於いて今や世界最高レベルのレースとなっているのが、この天皇賞でもあります。
実際、世界ランキングで120前後のレイティングを持つような馬が出走してくるような超長距離戦と言うものはほぼなくなっており、天皇賞はそうした中で貴重なレースにもなりつつあります。
今年はキタサンブラックのようなチャンピオンクラスの馬の出走はないものの、前年の菊花賞の上位馬が4頭も出走するという珍しい年になりました。
阪神大賞典で後続を大きく引き離して圧勝したシャケトラが故障でこの世を去ってしまったことは実に残念ではありますが、高齢馬だらけになりがちな春の天皇賞としては珍しくフレッシュさにあふれる顔触れともなりました。
前日22時の時点での1番人気は昨年の菊花賞馬フィエールマン。
これに僅差で続いているのがその菊花賞で僅かハナ差敗れてしまったエタリオウとなっていますね。
さらにその菊花賞で3着だったユーキャンスマイルが続いており、奇しくも昨年の菊花賞の着順と天皇賞の人気が同調しているという珍しい状況となっています。
この3頭に続いているのが昨年の3着馬クリンチャー、日経賞でエタリオウを降したメイショウテッコン、菊花賞5着で日経新春杯を制したグローリーヴェイズが追随していますね。
この顔触れを見てもわかるように上位人気馬も若い馬達が占めています。
そうした意味に於いても非常に楽しみなレースとなりそうです。
では、予想に行ってみましょう。
レース予想
◎ エタリオウ
〇 クリンチャー
▲ ユーキャンスマイル
△ パフォーマプロミス
近年の天皇賞・春ではスタミナ一辺倒のタイプはなかなか勝ち負けに持ち込むことは難しくなってきており、3200mの長丁場とは言え、ある程度のスピードと瞬発力は持ち合わせていることも問われるレースとなってきています。
ただ、そうとは言えども過去のこのレースを見ていくと、ここ10年のレースの上がりタイムは平均で35.46。
中距離で33秒そこそこの脚を使うような資質は求められてはいないと言ってもいいかと思います。
そうした観点でこのレースを見た場合、昨年の菊花賞は遅い流れもあって瞬発力を問われるようなやや特殊な展開のレースでもありました。
そうした菊花賞での結果はあまり鵜呑みにすべきではないんじゃないか、というのが個人的な見解ですね。
そのあたりも踏まえた予想となりますが、◎にしたのはエタリオウ。
疑問を呈した菊花賞の上位馬ではありますが、ステイヤーとしての資質は十分に高いと思いますね。
父同様の乗り難しい面は少なからずあるようですが、スピードと持久力のバランスに関してはこの馬が最も取れているように思います。
内枠もこの馬に取っては恵まれた枠になるのではないかと見ています。
これに続く〇が昨年の3着馬クリンチャー。
昨秋のフランス遠征以降、冴えないレースが続いているのですが、もともと安定して走るタイプでもありませんし、京都記念を勝ち、菊花賞でも好勝負しているように京都の馬場にも十分に適性を見せています。
持久力が問われるようならば十分に勝ち負けまであって可笑しくないと思いますね。
ある程度、流れてくれるかがカギになるかもしれませんね。
▲にしたのはユーキャンスマイル。
ダイヤモンドステークスでは出遅れながらも強烈な末脚で一気に各馬を差し切ってみせました。着差以上に強いレース振りだったかと思います。
100%ステイヤータイプというわけでもないかもしれませんが、3000m級のレース3戦全てで結果を出していますし、距離的な不安はないといっていいかと思います。
△にパフォーマプロミスを。
前日売りで誰かがこの馬の単勝に大金を投じたことで人気が跳ね上がったようですが、この馬も本質的にはある程度ゆったりと長目の距離を追走するようなレースに相性が良い印象。
昨年のアルゼンチン共和国杯ではとんでもない末脚を記録してはいますが、上がりが多少掛かるレースでも十分に走れるのではないかと見ています。
人気のフィエールマンですが、この馬はステイヤーではないと見ています。
菊花賞では強烈な末脚で接戦を制していますが、2400mあたりを無難にこなせる程度のスタミナさえある馬なら問題なく走れたようなペースのレース。
父ディープインパクトのように絶対能力自体が図抜けていれば問題ないかもしれませんが、そこまでのスケール感は現時点で感じません。
スタミナを削がれていくような展開では持ち前の爆発力を引き出すのは難しいと見ました。
グローリーヴェイズも同様で、陣営からも本質的に超長距離向きではなさそうとも捉えられるコメントも出ているようにベストは2400mあたりかと思います。
ディープインパクト産駒には決して相性が良いレースではないと見ました。