うまコラ

競馬歴28年の筆者が綴る競馬コラム

2019年 札幌記念予想

日曜日は夏競馬最大のレース、札幌記念が行われます。

 

が、西日本で猛威を振るった台風10号が日本海を北上、札幌記念の舞台となる北海道へ向かって進んでいます。

この台風の影響を鑑みて、土曜日の札幌競馬は夜間の馬券発売を見送られています。

 

で、現時点での札幌はと言うと、実はこの記事を書いている16日23時の時点に於いては札幌市内はそれほど多量の雨は降っていません。

朝からの降水量は10ミリ強程度といったところです。

雨のピークはこの後と見られていますが、この分ですと数日前から予想されていたような多量の降水にはならなそうな雲行きとなっています。

 

札幌競馬場はこの週末に台風によるまとまった降水が予想されていたこともあり、それほど多くの散水はなされていなかった模様で、16日正午の時点で札幌競馬場の芝コースは当然のように良馬場。多少の降水があってなお含水率は10%を下回っており、かなり乾いた馬場状態となっていました。

 

ここからは推測の部分も多分にありますが、芝コースの馬場悪化はそれほど大きなものにはならないと思います。

土曜日の開催も恐らく大した影響もなく、行われるような状況かと見ています。

何せ巨大な台風が相手ですから決して油断は出来るものではないですが、この状況から察するに日曜日はパンパンの良馬場になる公算も十分にあるかと見ています。

 

で、肝心のレースですが次期G1昇格最有力のレースと言われるだけあって今年も豪華な顔触れが揃っています。

菊花賞、天皇賞を制し現役最強のステイヤーとなり、ここをステップに凱旋門賞制覇に挑むフィエールマンを筆頭に、同じく凱旋門賞への挑戦を目論む昨年の有馬記念馬ブラストワンピース、昨年、マカヒキを退けてこのレースを制したサングレーザー、昨年のダービーを制したワグネリアンなどG1に匹敵すると言っても過言ではない程の顔触れとなっています。

 

ただ、この舞台となる札幌競馬場はいわゆる中央の舞台とは違い、芝は洋芝、コースも直線が短く、コーナー部分が非常に多い特殊な形状の競馬場となっていることもあり、G1で実績を残している馬が必ずしも勝ち切るとはいいにくいコースとなっています。

 

 

では予想へと行ってみましょう。

 

札幌記念 予想

◎ フィエールマン

〇 ワグネリアン

▲ ステイフーリッシュ

△ ブラストワンピース

△ エイシンティンクル

 

◎ フィエールマン

正直、全幅の信頼を置ける存在ではないとは思いますが、1戦毎にパフォーマンスを上げ続けており、ここまで6戦底を見せていません。

当初、この馬をステイヤーとしては見ておらず、ディープ産駒によくいる中距離馬だと見ていたのですが、天皇賞での走りを見て見解を変えることにしました。

ただ、スタミナに偏ったタイプと言うよりは11秒台前半の脚を4ハロン使い続けることが出来るようなタイプに見えます。

それだけにこの馬がここで勝ち切るには早めのスパートは絶対条件になるかと思います。

ルメールがそれを意識して早めのロングスパートを掛けるようだと途端に持久戦になる公算が強くなります。

この馬の持ち味を生かすようなレースをルメールが仕掛けようとするなら斬れで勝負する馬には厳しいレースになりそうです。

 

〇 ワグネリアン

フィエールマン陣営がこの札幌記念をあくまで凱旋門賞へのステップとしてこの馬の脚を測る意味合いのレースを試みるようなら、この馬のような瞬発力に優れた馬も浮上してこようかと思います。

ただ、血統的に見ても瞬発力があるのは間違いないのですが、パワーに於いてはそれほど非力な馬ではないようにも思います。

鞍上を任される福永騎手の騎乗からするとイチかバチかのような騎乗はしないものと思われ、確実に着を拾ってくるように思いますね。

 

▲ ステイフーリッシュ

非常に脚の使い所が難しい同馬ですが、直線の短いこのコースならば好位に上手く付けられれば直線で勝負を掛けることは十分可能と見ます。

そのあたりもあるのかステイゴールド産駒はこのコースではかなりの好成績を残していますね。

フィエールマンが早めに仕掛けてきた時に慌ててその差を保とうとせず自分のレースに徹することが出来ればチャンスはあると見ます。

 

△ ブラストワンピース

目黒記念の惨敗で一気に評価を下げてしまったこの馬ですが、元々常に安定して力を出してくるタイプでもありませんし、あまりナメ過ぎない方が良いかと思います。

今回、最内枠を引いたこともあり、比較的積極的な競馬を試みる可能性も十分にありますが、一瞬の斬れよりも長くしぶとい脚を使う馬だけにこれが転機になるやもしれないと見ています。

凱旋門賞へと挑むためにはここで中途半端な内容では許されないでしょうし、乗り替わった川田騎手がどれだけ腹を括った騎乗を見せるかがカギになるかもしれませんね。

 

△ エイシンティンクル

牝馬の活躍が少なくないこの札幌記念ですが、共に前に行くタイプのクロコスミアとの比較ならばこちらかと見ます。前走は出遅れ気味で思うように前に行く競馬が出来なかった同馬ですが、0.3秒差と相応の走りは見せていました。

血統的にもディープインパクト産駒は好結果を残しています。

兄エイシンヒカリとは多少違うものの、一定のラップを刻み続けるとしぶといのは同じかと思われるのですが、その点でパワーを要し、一瞬の斬れがそれほど求められないこの馬場に対する適性は低くはないものと見ます。