うまコラ

競馬歴28年の筆者が綴る競馬コラム

2019年 キーンランドカップ予想

日曜日、札幌競馬場のメインレースはキーンランドカップ。

ここをステップにスプリンターズステークスへと展望する馬も少なくない注目のレースとなります。

 

先週の札幌競馬場では台風10号による影響が心配された開催でしたが、実際にはそれほど大きな降水も見られず、芝は稍重でのスタートとなり、メインの札幌記念では概ね回復して良馬場でのレースが行われました。

で、今週ですが金曜日の午前中にまとまった降水があり、この日の降水は25ミリほどと先週と同等以上の雨となりました。

先週は気温も30℃近くまで上がっていたのですが、今週の札幌は秋を感じさせる日々が続いており、明日も時折雨が降る可能性もあります。

 

JRAより発表されている金曜日の馬場は芝が良馬場で含水率は10%強程度、ダートも良馬場、含水率は7%台と一見乾いた馬場のように見えますが、その後に雨が降っており、正午時点では芝が稍重、ダートが重馬場となっています。

 

日曜日には回復してきそうですが、少なくとも高速馬場にはならなそうな見込みとなっていますが、不安定な天候が続いており馬場状態には引き続き注意を払った方が良いかと思います。

 

 

で、キーンランドカップですが人気の中心は高松宮記念でも1番人気に推されたダノンスマッシュ。

ただ、6月に起こった薬物問題の為、予定していた函館スプリントステークスをまさかの除外。

予定が大きく狂ってしまったのは間違いないでしょう。

ただ、追い切りでは引き続きかなりのスピード感を感じさせており、心配も杞憂に終わるかもしれませんね。

 

それに対してスプリント路線に本格参戦するタワーオブロンドン。

血統的にはかなり中長距離色が感じられるのですが、これまでの走りを見る限り短い距離への適性は存分に感じさせており、ここで結果を出してくるようならばこの路線の主役に躍り出てくるやもしれませんね。

 

では予想へと行ってみましょう。

 

キーンランドカップ予想

◎ ナックビーナス

〇 リナーテ

▲ ダイメイフジ

△ ダノンスマッシュ

△ タワーオブロンドン

 

◎ ナックビーナス

昨年はモレイラを背に鮮やかに逃げ切っての完勝。モレイラの神騎乗抜きには語れないとは思いますが、この馬自身の適性、実力もあったからこその走りでもあったかと思います。

今回、最内枠を引いていますから昨年同様に先手を取っての競馬となる公算も強いものと思われます。

オーシャンステークスではモズスーパーフレアのバカげたハイラップを追い掛けても容易に止まらなかったように多少のハイペースも問題ないかと見ます。

 

〇 リナーテ

勝ち上がりに時間を要した同馬ですが、キャリアを重ねる毎にそのパフォーマンスを上げ続けています。今年に入ってからの3戦はいずれもG1で通用しても可笑しくないだけの走りを見せています。

今回は大外の16番枠を引いていますし、ある程度脚を溜めての競馬になることが推測されますが、元々末を生かした競馬をするタイプですし、このコースは2戦して2勝と結果も出しています。

ライオンボス、ナックビーナス、セイウンコウセイあたりが前でやり合うようなら勝機は十分と見ます。

 

▲ ダイメイフジ

正直、ここに入ると力不足感はあるのですが、少なくともこの2戦はそれほど悪い競馬ではなかったかと思います。勝ち切るのは簡単ではないとは思いますが、上手く立ち回れれば掲示板圏内になだれ込める程度の力量は持っているように思います。

鞍上を任されるのは世界有数の実力派女性ジョッキーリサ・オールプレス。

女性ではありますが、豪州で活躍する騎手だけに短距離に対する能力は決して低くはないと見ています。

 

△ ダノンスマッシュ

まあ、まともに走ってくれば普通に勝ち負けでしょう。半年前から更に成長してきている可能性すらあります。

ただ、決して有利とは言えない外枠、本番は次だという点など不安要素がないわけではありません。

父ロードカナロアは世界最強レベルの能力を有してはいましたが、取りこぼしもありましたから絶対、という領域にはまだ入っていないように思います。

ここは抑えですね。

 

△ タワーオブロンドン

そもそも何でこんなステイヤー色の強い血統が…と言いたくなる馬ですが、2歳時からの走りは確かにスプリンター適性を感じさせるもの。

1400mまでで見せているポテンシャルが1200mになってどうなのかは非常に大きな見所だとは思いますが、意外に1400mと1200mは違った適性が求められます。

能力そのものはこのメンバーでも上位にあるでしょうが、このペースについていった上で末脚を溜められるのかというと決して信頼は出来ないと見ています。