うまコラ

競馬歴28年の筆者が綴る競馬コラム

2019年 マイルチャンピオンシップ予想

今年のマイルチャンピオンシップ、出走馬は17頭。

登録時点からフルゲート割れという状況でしたが、その顔触れはかなり豪華なものとなりました。

 

安田記念でアーモンドアイらを抑えて優勝したインディチャンプ、その安田記念を昨年制したモズアスコット、中距離G1を2勝した実績を持つアルアイン、一昨年のマイルチャンピオンシップ覇者であるペルシアンナイトといったG1馬の名がありますが、それらを抑えて人気になるだろうと目されるのがダノン2騎。

昨春には牡馬クラシック最有力と目され、天皇賞ではアーモンドアイに次ぐ2着になり、現役トップクラスの能力を改めて示したダノンプレミアム。

G1こそ勝てていないもののクラシック戦線で高い能力を示し、秋初戦の毎日王冠では好メンバーを相手に直線一気の差し切りを見せたダノンキングリー。

更に着実に力を付け、スワンステークスで待望の重賞勝利を挙げて勢いに乗るダイヤトニックなどもこれらに挑む事になります。

 

暮れに香港マイルもある中でよくここまでのメンバーが顔を揃えたなとすら思わせるメンバーが京都芝1600mで対決することになります。

 

では、予想へと行きましょう。

 

マイルチャンピオンシップ 予想

◎ ダノンプレミアム

〇 モズアスコット

▲ ダノンキングリー

△ インディチャンプ

△ アルアイン

 

◎ ダノンプレミアム

安田記念は痛恨の不利で序盤にしてレースが終わってしまった走りでしたが、天皇賞では懸念された精神的なダメージを見せることなく、馬場の中ほどから力強く伸びを見せ、最後はアエロリットを競り落として2着と流石に力のあるところを見せています。

この馬については足元の不安が常に付きまとっているところがありますが、天皇賞の激戦後ながら早々とこのレースへの参戦を表明したあたり決して無理させて使ってきたわけではないように感じられます。

金鯱賞ではリスグラシューを相手に完勝するなどしており、中距離向きのタフさも求められるこのレースへの適性は低くはないと見ます。

 

〇 モズアスコット

昨年後半に見られた不調は脱する兆候を見せてきた同馬、休み明けを2戦叩かれた今回ですが、いつもの様に追い切りで猛時計を叩き出しているあたり状態は良いように見えます。本質的に多少力を要する馬場の方が向いているようにも思われます。

また、安田記念にしても毎日王冠にしても着順の印象程大きく離されているわけでもないですし、穴人気程度なら十分に狙えるように感じます。

枠的にも恐らくは末脚に掛けることになるでしょうし、展開がハマれば一発は十分にあると見ます。

 

▲ ダノンキングリー

毎日王冠の1戦はこの馬を1番人気にさせるには十分な走りでした。出遅れながらも前が止まりにくい馬場をものともせずに直線一気で全馬を瞬く間に差し切って見せました。最終追い切りではその毎日王冠時を超えるのではと思わせる動きも見せており、馬自体の調子は良さそうです。2000m以上でも強さは見せていますが、共同通信杯でアドマイヤマーズをまるで相手にせずに楽勝していることも含め、本質的には1600~1800により高い適性が感じられます。この時期の京都は開催が進んでいることもあり、超がつくような高速馬場ではなくなっていることが多く、ややパワーを要するケースが少なくありませんが、この馬のようにノーザンダンサーの血を強く持つ馬はこうした馬場で底力を発揮する傾向も見られますし、ここは人気でも軽視は出来ません。

 

△ インディチャンプ

好メンバーの安田記念を制したように能力は十分にG1級。急仕上げ気味の毎日王冠でも3着とそれなりの力量は示しています。それから中5週空けてしっかり目標のこのレースに仕上げてきている様子を示しています。

ただ、気になるのはこのコースへの適性と主戦福永騎手からの乗り替わりとステイゴールド産駒はこの舞台であまり実績がないこと。福永騎手は騎乗停止の為に急遽、池添騎手へとスイッチしています。

とは言え、マイラーズカップで相応の走りは見せていますし、池添騎手の肝の据わった騎乗は福永騎手以上の爆発力はあるだけに能力も含めて一定以上の評価は必要と見ます。

 

△ アルアイン

脆さもありますが、皐月賞と大阪杯を制しているようにスピードの持続力を上手く生かせる展開ならばかなりの渋とさを発揮する同馬。加えて鞍上に世界的名手の1人でもあるムーアを迎えてきました。前走は天皇賞で大敗してしまいましたが、大外枠で流れに乗れずに終わってしまった印象も強いだけに過小評価は出来ないと見ます。

元々休み明けよりは叩かれてからの方が成績も良いですし、いわゆる高速馬場よりは若干時計の掛かる馬場の方が適しているものと感じます。

 

 

 

今回、積極的に逃げを打つと思われるような馬は見当たりません。

故にどのようなペースになるのか判断しにくい部分はあるのですが、極端なハイペースにはならなそうな雲行きです。

と、なると先行勢やや有利、の公算が強いように思います。

人気薄では印は打ちませんでしたがこのコースを得意とするグァンチャーレあたりが不気味なところで、2、3着あたりに流れ込む可能性も少なくはないでしょうね。