うまコラ

競馬歴28年の筆者が綴る競馬コラム

2019年 朝日杯フューチュリティステークス予想

かつて朝日杯と言えば、2歳暮れの時点での最強馬決定戦としての意味合いがかなり強かったものですが、90年代後半頃からクラシックを意識する馬達はラジオたんぱ杯2歳ステークスへと向かったり、2歳戦で無理に使わなかったりするように変わり、次第に朝日杯は2歳最強マイラーの決定戦としての意味合いがはっきりとしてきました。

 

その傾向は2010年代には一層明確なものとなり、新たにホープフルステークスがG1になったことで、朝日杯は2歳最強馬決定戦から2歳最強マイラー決定戦との位置付けが決定的なものになっています。

阪神ジュベナイルフィリーズが桜花賞を見越す上でも重要度を一層上げていったのとは対照的に。

 

で、今年の朝日杯ですが、現時点に於いて世代実力ナンバー1と目されているコントレイルは翌週のホープフルステークスへと向かう予定となっています。

そんな中で前日売りで断然の人気を集めているのがサリオス。

早くから評判になっていた同馬でしたが、前走では圧巻のレコード勝ちを収め、前評判に違わぬ走りを見せています。

 

ただ、このサリオスですがハーツクライ×ロミタスという血統。母のサロミナはドイツオークスを制しており、ディープインパクトを父に持つ半姉サラキアは中距離で活躍しています。血統的にはマイラーというよりステイヤーという方が良いでしょう。

そんな血統を持つ同馬ですが、果たして2歳最強マイラー決定戦というこの舞台でスケールにモノを言わせて勝ち切ることになるのか、はたまた思わぬ伏兵が勝利をさらっていくことになるのか…。

 

朝日杯フューチュリティステークス 予想

◎ サリオス

〇 ペールエール

▲ タガノビューティー

△ レッドベルジュール

 

◎ サリオス

◎を打っておいてなんですがここで絶対的な信頼までは持てない、というのが正直なところです。正直、この馬は純粋なマイラーであるようには思えないんですが、単純に能力自体が非常に高いことを既に示しているだけに馬券圏外に消える可能性は低いと思われる、という意味での◎という評価というところです。

 

〇 ペールエール

前走デイリー杯では人気になりながらも案外、といったレースでしたがあくまで狙いはここでしょう。ダイワメジャー産駒は京都よりは阪神に適性を持つ馬が少なくないですし、比較的内の枠も引き当てていますからスムーズに先行出来れば、先週同様に前で粘り込みもあり得るかと見ています。

 

▲ タガノビューティー

個人的に面白いと見ているのがこの馬。ダートで連勝してきたヘニーヒューズ産駒、ということで「ダート馬」だろうというのが大方の見解であり、私自身もその公算は高いように思います。が、この馬はヨハネスブルグを父に持ちながらNHKマイルカップで激走したタガノブルグの半弟でもあります。ヘニーヒューズ産駒にはアジアエクスプレスやワイドファラオ、ヘニーハウンドなどこの時期の芝で力を発揮する馬も少なくなく、人気もないことから狙ってみたい存在です。

 

△ レッドベルジュール

ある程度、人気もありますし、こちらも積極的に狙いたいという馬ではないのですが、ディープインパクト産駒らしい斬れはいかにも長い直線向きです。鞍上にスミヨンを迎えてきている今回、こちらも馬券圏外に消える可能性は決して低くはないと見て印を打つことにしました。

 

印を打たなかった馬の中ではタイセイビジョンとビアンフェを。

前者は早い時計が出ていた東京とは言え、前走の京王杯2歳ステークスでレコードで勝ち切った内容は秀逸ですし、後者もその京王杯2歳ステークスで見所十分の競馬を見せています。

特にビアンフェは夏から30キロも馬体を増やしてその成長振りを示していますし、キズナ産駒だけにマイルまでは十分に守備範囲と見ています。