2020年 日本ダービー予想
オークスと共に毎年触れている話題ではありますが、この日本ダービーの正式名称は「東京優駿」。
本来ならタイトルも「東京優駿予想」とすべきなのかもしれませんが、そもそもこのレースの正式名称を知らない方の方が多いとさえ思われるので、ここは敢えて「日本ダービー」と称することにします(以下、ダービー)。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、JRAでは2月末から無観客開催が続けられています。
JRAからは6月一杯まではこの無観客開催を継続させる意向が発表されています。
何度となく触れてきてはいますが、よくぞここまで頑張りぬいて開催を継続させてくれた、と。
ほぼ全てのスポーツ競技が開催を断念せざるを得ない状況下、馬券の売上は国にとっても莫大な収入であるといった事情は少なからずあるとは言え、関係者に感染者が出てしまえばそうも言っていられない中で薄氷を踏むような日々の連続だったかと思います(JRA職員数人の感染者は出でいましたが)。
細心の注意を払い、努力を重ねた関係者の方々は勿論ですが、これを読んでくださっている馬券購入者の方々がこの状況を支えていたものと思います。
1競馬ファンとしても感謝の意を表したいと思います。
さて目前に迫ったダービーですが、無敗で皐月賞を制し、2つ目のG1を手にしたコントレイルと皐月賞でコントレイルに始めて土を付けられたサリオスとの再戦となります。
皐月賞時は前日に多量の降水があり、それが完全に回復しない状態でのレースとなっていましたが、週末の東京競馬場は好天の予報が出ており、馬場の悪化の可能性は殆どないと見て良さそうです。
皐月賞とは大きく様相を変えることとなるこの舞台を制し、世代の頂点に立つことになるのはコントレイルなのかサリオスか、それとも昨年のように思わぬ伏兵馬になるのか。
では予想へ行ってみましょう。
東京優駿 予想
◎ コントレイル
〇 サリオス
▲ ワーケア
△ ダーリントンホール
△ ヴェルトライゼンデ
◎に皐月賞馬コントレイル。
皐月賞では最内枠が災いし、スタート後にダッシュが付かずに後方へと下げざるを得ない展開に。逃げたキメラヴェリテのペースは遅くはなかったとは言え、コースロスを承知で大外を回さざるを得ない状況ながらコーナーで驚異的な加速を見せ、直線ではサリオスとの壮絶な一騎打ちに。これを競り落として見事に勝利を収めたパフォーマンスは歴代の名馬に匹敵する水準であったかと思います。
本質的には皐月賞時のような力を要する馬場よりは東京のようなスピードが出やすい馬場に適性があると思われるだけに前走と同等以上の走りも期待できる状況。
距離という懸念もあり、私自身もこの馬のベストディスタンスは2000mくらいにあるように見ていますが、そもそも過去のダービーの歴史を見てきてもそれほど持久力の高さは大きく問われにくいレースでもあり、ここではクリアしてくると見ています。
〇に皐月賞で初の敗戦を喫したサリオスを。
皐月賞では展開的にもその時点でのベストと言える騎乗もあったのですが、コントレイルに競り落とされる形で敗れてしまいました。とは言え、3着のガロアクリークには決定的とも言える3馬身以上もの差を付けており、この馬もまた相当な水準のパフォーマンスを示しています。ホープフルステークスではなく朝日杯に狙いを定めてこれを制したように長めの距離を避けた経緯もあり、この馬もまた距離的な懸念が一部で心配されています。ただ、血統的にはむしろ2000m以上でこそとも言えるもので、決して一介のマイラーではないと判断します。瞬発力に於いてはコントレイルには及ばないとも思われますが、展開次第で十分に勝負になろうかと思います。やや外寄りの枠だけにポジショニングが鍵でしょうか。
▲にはワーケアを。
ホープフルステークスではコントレイルに完敗、弥生賞ディープインパクト記念ではサトノフラッグに敗れ、皐月賞をパスしてダービーへと照準を定めた同馬。競馬を進めやすい内目の枠を引けたことは良さそうですし、血統的にも2400mに対する適性は少なからず持っているように思います。また、新馬戦、アイビーステークスの走りからは中山よりは東京の方が持ち味を生かせるように感じられ、これまでを上回る走りは十分に可能と見ます。デビューから一貫してルメール騎手が騎乗しており、好位から上手く立ち回れば上位進出も可能であると見ます。
△にはダーリントンホールとヴェルトライゼンデの2頭を。
ダーリントンホールは皐月賞では外目の枠を引いていたこともあり、後方から差を詰めてくるも6着まで。1勝クラスで取りこぼしているように直線の長いコースの方が適性は高いと見ます。ただ、瞬発力を問われる流れでは苦しいと見ており、ある程度は前が流れてくれた方が良いと見ます。
ヴェルトライゼンデは皐月賞では中団から進めて8着。大外枠だっただけに進めにくさはあった走りでした。ワールドプレミア、ワールドエースの半弟で父がドリームジャーニーに替わっており、血統的には2400mは問題なくこなしてきそうです。枠もやや内目で上手く脚を溜められれば掲示板への期待が持てると見ます。
3番人気が予想されるサトノフラッグですが、皐月賞では案外の印象が少なくない5着。重馬場の弥生賞ディープインパクト記念を制していますが、本質的にはスピードの出る馬場への適性は高いと見ます。距離的にも問題はないと見ているのですが、2強を敗れるだけに力量は現時点ではないと見ていると共に外枠を引いたことで旨味はそれほどないと見てここは印からは外しました。3連系馬券の抑えには入れても良いように思います。
皐月賞3着のガロアクリークですがここは軽視します。皐月賞は結果的に3着ですが、前がバテたことで脚を溜めた同馬が上手く差してこれた印象。距離的にも2400mでは流石にどうかという思いもあり外しています。
印は打っていませんが若干不気味なのはレクセランス。
早い馬場への適性はありそうで、かなりパワーを要した皐月賞から大きくパフォーマンスを上げる余地はあるものと思います。
好枠を引いているだけに積極的な競馬で活路を見出す可能性はあると見ます。
人気はコントレイルが単勝1倍台の1番人気が予想されます。
個人的には既に古馬と対等以上に戦えるレベルの能力を有していると見ています。
それこそ宝塚記念でも勝負になるとさえ思っています。
それほど優れた能力があると見ており、並の馬がどうにか出来る相手ではないと思います。
ただ、サリオスもまた並大抵の能力ではないでしょう。
むしろこの馬こそダービーより宝塚記念に向いていそうです。
相当な能力の持ち主ではありますが、瞬発力に於いてはやや不安があるのも事実だけに〇の評価に留めています。
皐月賞の1、2着がそのままダービーでも1、2着することは滅多にあることではないのですが、それも十分にあるかと思います。
共に皐月賞は休み明けの1戦で、最大目標はこのダービー。
更なる上積みは双方とも期待できる状況だけに他馬は容易に割って入ることは難しいと見ています。