うまコラ

競馬歴28年の筆者が綴る競馬コラム

馬産地にも平成最強の寒波襲来

こんにちは、ゆ~じ~です。

 

間もなく、北海道には「平成最強」とさえ言われる寒波がやってくると報道されています。

 

北海道、と一口に言ってもその広さは他の地域の比較にならない規模で、同じ北海道内に於いても、その気候には地域差が結構あるんですね。

 

ここ、札幌に関してはこの厳寒期ですと日中の気温は0℃を少し下回るくらいのことが多く、朝などの冷え込む時間帯で-4℃とかくらいですかね。

 

馬産地と言うと社台グループなどがある安平町界隈は比較的、寒暖の差は大きくなっており、朝などの冷え込む時間には-10℃を下回ることもそう珍しいことではありません。

また、日高地区ではそこまで冷え込まない傾向はあり、気温的には札幌あたりとそれほど大きく変わりませんが、その一方で海が近い地域のため、風があることが多くなっており、体感的には札幌などより寒く感じられることも少なくありません。

どちらの地域も札幌と比較すると降雪は少ないことが多い地域です(と、言っても一面真っ白の雪景色なんですが)。

 

余談ですが、実は札幌市は人口100万人を超える大都市では世界で最も降雪の多い都市だったりもして、北海道内に於いても比較的雪の多い都市となっています。

無論、札幌競馬場も今は一面雪に覆われて真っ白な馬場と…というか馬場というより単なる雪原と化しています。

 

馬は基本的には暑さには弱いものの、寒さには比較的強い生き物であり、北海道が馬産に適しているといわれる理由の1つでもあります。

 

そんな馬達ですが、冬はいくらなんでも寒いんですよ。

ですから、この時期に牧場にいる馬達の多くは馬服を着せられていたりもします。

トレセンあたりで馬服を着ている馬なんてそうそう見かけないと思いますが、流石に寒さのレベルも違うんで、馬達にもきちんと防寒対策を施さないとならない環境なんですよね。

 

で、今回の寒波です。

 

平成最強とさえ言われるだけあって強烈な寒波が来るようで、北海道内の殆どの地域で日中の「最高気温」が-10℃を下回ってくるようで、最低気温に至っては地域によっては-30℃前後にまで冷え込むとの予報がなされています。

馬産地でも丸一日、-10℃以下になるようですね。

同じ日の東京の気温とだいたい20℃の差ぐらいでしょうか。

 

これはいくらなんでもかなりヤバいレベルです。

 

恐らくですが、本州在住の殆どの方はこの数字にピンと来ないのではないかと思います。

 

気温20℃と40℃の差ぐらいです。

 

野生動物ですら凍死することもあります。

 

手足の先や耳などの末端部分では感覚がなくなります。

先日、とあることで手袋をしていた上から指を強打してしまったのですが、その際には感覚がなくなりかけていたのか気付くことすらありませんでしたが、ぶつけていた指は内出血を起こして腫れあがってしまい、1週間たった今でも指には痛みが残っています(折れてない…よね?)。

 

馬だって、いくら寒さに強いからって同じ哺乳類ですからここまで冷え込んでしまうと体調に異常をきたすなんてことも当然出てくるんですよね。

 

ですから厩舎には暖房も付けられます。

 

特に繁殖牝馬は春の出産を控えていて非常にデリケートな時期でもありますし、中には既に出産を終えて、仔馬が誕生したりもしている馬もいることなどから生産者達は細心の注意も払っています。

仔馬なんてちょっとしたことであっさり命を落としてしまったりもしますしね。

 

加えてこの日の予報を見てみると、単に寒いだけでなく風や雪もあるようで恐らく吹雪模様になるんじゃないかと思います。

 

関東以西で万一にでもこんな寒波が訪れることがあったなら恐らく企業なども休業しちゃうんじゃないかとさえ思います。

…もちろん、北海道でそんなんで休む企業なんか殆どないとは思いますが(笑)

 

尚、私自身では20年近く前に北海道内でも冷え込みが激しい事でも知られる帯広にいて-34℃くらいまで冷え込んだ時の経験もあるのですが、露天風呂に入っているのに髪が真っ白に凍り付きました(笑)

車に乗っていて暖房MAXにしていても車内が寒いまま全然温まりませんでしたね。

ホント、想像する以上の状況となっていました。

 

先日、96年のクラシック戦線を盛り上げたロイヤルタッチ、サクラスピードオー両頭の訃報が伝えられましたが(別に寒くて死んでしまったわけではないんでしょうが)、今回は強烈な寒波だけに馬達も何とか無事に乗り切ってほしいところですね。