うまコラ

競馬歴28年の筆者が綴る競馬コラム

2019年 共同通信杯予想

2月10日、東京競馬場のメインレースは共同通信杯。

かつて皐月賞へ向かう馬にとってステップレースと言えば、弥生賞、スプリングステークスなどでしたが、近年ではこの共同通信杯から皐月賞に直行するケースも少なくなくなりました。

先日死んでしまったサクラスピードオーが皐月賞へ直行したことがありましたが、当時は異例のローテーションとして少なからず評価が下がっていたものでしたが、近年では外厩の活用も含めた調教技術の進歩もあり、このレースから2か月の間隔を経て皐月賞へと向かうことは普通のことになり、勝ち負けに結びつく馬も見られるようになりました。

 

で、明日のレースですが東京競馬場では降雪の影響が懸念されるため、夜間の馬券発売は中止されています。開催するのか否かは明日の朝にJRAより発表されるものと思いますが、土曜日のレースが全て11日に順延することが決まっているだけにJRAとしては明日は何とか開催にこぎつけたいというのが本音だろうと思います。

98年の共同通信杯も降雪により芝コースでの開催は危険であるとの判断からダートへと変更され、エルコンドルパサーが難なく楽勝したことがありましたが、もしかするとその可能性すらある状況となっています。

 

そんな微妙な状況のこのレースですが、ここに無敗で朝日杯フューチュリティステークスを制したアドマイヤマーズが出走してきます。

朝日杯優勝後もそれほど緩めることなく、ここへと向かってきましたがスプリングステークスへ向かわず、ここに出てきたのは東京競馬場への遠征を経験させておきたいこと、ここで距離に対する可能性を探り、場合によって皐月賞後の目標をダービーにするのかNHKマイルカップにするのかを早めに判断しようとしているようにも感じられますね。

 

レース予想

一応、芝でレースが行われる前提で…と前置きしておいた上で予想していきます。

 

◎ ダノンキングリー

〇 アドマイヤマーズ

▲ フォッサマグナ

 

7頭と重賞ではなかなか見られない少頭数のレースだけにそう多くの印を打つわけにもいかないでしょうから今回は3頭だけに印を打っています。

 

◎にしたのはダノンキングリーを。

半兄にダノンレジェンドを持つ良血馬ですが、前走のひいらぎ賞では展開が向いていたとは言え、先行勢を一瞬にして並ぶ間もなく突き放し、1:33.7の好タイムで圧勝しています。この日の中山芝コースは早いタイムが出ていたため、単純にタイムだけで評価は出来ないとの思いもありますが、ここでも十分やれると見ました。

ディープインパクト産駒ですが、斬れ一辺倒のタイプというよりはパワーも兼ね備えたタイプにも感じられ、多少馬場が渋るような状況でも問題ないように思います。

兄弟達が皆、短い距離で使われている馬だけに1800mの距離がどうかは走ってみないとわからない部分はありますが、スタミナも求められる流れだった前走の内容からはこのくらいは大丈夫と判断しました。

 

〇に人気に推されているアドマイヤマーズを。

実績面では明らかに抜けた存在となるこの馬ですが、ここは本番まで期間を残してのステップレースでもあり、100%の仕上がりではないと思われること、距離的に200mの延長がどう出るのかの不安もなくはないこともあり、絶対的な信頼までは置けないと見ています。

ここまで4戦全てマイル戦を使ってきた同馬が200m伸びて突然パッタリ止まってしまうなんてことはないとは思いますが…。

ただ、ここは今後の方針を見定める意図は少なからずあるでしょうし、付け入る隙もないわけではない、という意味も含めての〇といったところです。

 

▲にしたのは外国産馬フォッサマグナを。

北米の芝戦線を中心に目覚ましい活躍を見せているダンジグ系ウォーフロントの産駒ですね。

デビュー戦となる前走は中京での1400m戦でのものとやや地味なレースとなりましたが、ここで先日のきさらぎ賞で3着に逃げ粘ったランスオブプラーナを出遅れながらも後方からの豪脚で瞬殺してしまっています。

素晴らしいスピード能力は見せましたが、もう少し距離があっても十分対応出来るのではないかとも思いますね。

血統的に見る限りは多少時計が掛かる馬場は問題なくこなすように思います。

 

前走の京都2歳ステークスでブレイキングドーンとの一騎打ちを制したクラージュゲリエですが、モレイラ騎手の最内枠を上手く生かした巧みなエスコートも勝因の1つとしてあったかと思います。

同じような位置取りだった評判馬のワールドプレミアに大きく差をつけての競馬で、強い印象を残して、ここでも人気になってはいますが現状では東京スポーツ杯の方がレースの水準は上だったように感じます。

キングカメハメハ産駒ということでタフな馬場が得意なイメージもありますが、それは皆が感じていることで決して美味しいファクターでもないと見ています。

 

 

9日の夕方から夜に掛けて多少の降雪も見られた東京競馬場ですが、量的にはそれほどでもないようで、気温は低めではあるものの当日朝からは気温も上がる予想も出ており、出走時刻の変更くらいはあってもレースの開催中止や延期、ダート変更はないのではないかと推測しております。

 

馬場も朝は芝では滑りやすい状況が考えられますが、午前中は全てダートのレースですし、共同通信杯に関しては出走時刻までに十分回復してくると見ています。

 

 

 

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