うまコラ

競馬歴28年の筆者が綴る競馬コラム

2018年ファイナル!ホープフルSは…?

どーも、ゆ~じ~です。

 

 

有馬記念も終わり、2018年の中央競馬も残すところ28日の開催1日だけとなりました。

中山競馬場では今年最後のG1、ホープフルステークスが行われます。

 

ただ、このレースがG1となったのは昨年のこと。

過去のデータを見ていこうにもあまりにデータが揃わないデータ重視予想者泣かせのレースとなりそうです。

 

この名称のレースが作られたのは1988年のこと。

当時は有馬記念当日に行われており、現在のホープフルステークスと同じ中山競馬場芝2000mコースで行われていた2歳オープン特別でした。

2013年まではこの条件で行われていたのですが、変革があったのは2014年のこと。

それまで阪神競馬場芝2000mで行われていたG3、ラジオNIKKEI杯2歳ステークスが朝日杯フューチュリティステークスの阪神競馬場への移設に伴う形で中山競馬場に移設され、名称を「ホープフルステークス」とすると同時にグレードもG2へと格上げされたのでした。

それまで行われていたホープフルステークスは新生ホープフルステークスに吸収されるような形でなくなったということになります。

事実上はなくなったと言うよりはラジオNIKKEI杯2歳ステークスと旧ホープフルステークスの融合に近いですよね。

 

2017年よりG1に昇格し、今年は2回目となります。

昨年はタイムフライヤーが制していますね。

 

このレースにより、牡牝のクラシック初戦と全く同じ条件で4か月前にG1が設定されることとなりました。

 

さて、このレースの展望をしようと思うと前述しているように過去のデータというものがほとんどないわけです。

 

G1としては1度しか行われていないのですから当然ですけどね。

 

G2として行われていた2014~2016年の3年間を加えてみても過去のレースはたったの4回。

前身として行われていたラジオNIKKEI杯2歳ステークスのデータを引用すれば十分な歴史はあるのですが、そもそも行われている競馬場は違いますし、G2、G3とG1を単純に同列に扱うのは無理があるように感じますね。

 

昨年優勝のタイムフライヤーはその後、クラシック3戦を皆勤したものの、皐月賞10着、ダービー11着、菊花賞6着とG1馬らしい走りは見せられていません。

3着のステイフーリッシュが後に京都新聞杯を制し、4着に入ったサンリヴァルが皐月賞で2着に入る健闘を見せるなどしていますが、やや物足りない印象でやや低調だった印象はありましたね。

 

今年は名牝シーザリオの産駒であり、エピファネイアやリオンディーズの弟でもあるサートゥルナーリアが人気を集めそうですね。

ここまでの2戦を見てみると、少頭数のレースで共に好位につけての抜け出しで勝っています。

ただ、2戦とも目一杯に追われるシーンはなく、ムチを必要としない余裕を見せての楽勝でした。

シーザリオの産駒を見てみるとエピファネイア(父シンボリクリスエス)、リオンディーズ(父キングカメハメハ)、グローブシアター(父キングカメハメハ)と素晴らしい能力の持ち主が多く、全般に感じられるのは圧倒的なパワーを持っている点でしょうか。

折り合いが難しい傾向が見られ、行きたがってしまうと騎手は力で抑え込むのが困難なところが見られます。

エピファネイアなどはその典型で内在するスタミナは相当に高いと思われるものの、それをロスしながら走ることも少なくなく、発揮してくる能力にはムラがありました。

噛み合えばジャパンカップのように桁違いのパワーと持久力を発揮して驚く程の強さも見せていました。

話をサートゥルナーリアに戻すと、この2戦に関してはM・デムーロが巧みにコントロールして折り合いをつけさせて、馬に無理をさせないレースで完勝していますね。

父はスプリント戦で歴史的な実績を残したロードカナロアになりますが、産駒を見てみるとスプリント戦だけでなく、マイル前後の距離でもスタミナの不安なく活躍している馬が多いようです。

2000mを超える距離で活躍しているのはアーモンドアイくらいなのですが、母であるシーザリオはスペシャルウィーク×サドラーズウェルズとスタミナ寄りの重厚な配合がなされた馬であり、他の兄弟の走りを見る限りは2400mはともかく、折り合いさえつくようなら2000mで止まる馬でもないように感じられます。

 

実績に於いてはナンバー1のニシノデイジー

札幌2歳ステークスと東京スポーツ杯2歳ステークスとG3を連勝。

共に6番人気、8番人気と人気薄での勝利でした。

札幌2歳はともかく東スポ杯は流石になめられ過ぎでしたね。

結果的に札幌2歳の上位の馬達のレベルは低くはなかったのだと思いますね。

むしろ、展開の利はありながらもタフな展開で勝ち切った札幌2歳とは異質の高速時計での東スポ杯をも制した実力は評価すべきでしょうね。

父は有馬記念を制したブラストワンピースと同じハービンジャー。

現役時の印象からどうしてもステイヤーぽいイメージで見てしまうのですが、生粋のステイヤーというより本質は2000~2400mくらいに持ち、荒れた馬場や重めの馬場に強いタイプに見えます。

今の中山の馬場がダメってことはないように思います。

 

オープン実績はありませんが、アドマイヤジャスタも人気の一角となりそうです。

こちらは1戦毎に競馬を覚えて力を増してきた印象ですね。

父のジャスタウェイは今年の新種牡馬ですが、現役時はドバイターフで後続を大きく引き離して楽勝し、世界ランク1位にまで輝いた馬ですね。

芝中距離に適性を持っていた馬で、年齢を重ねる毎に強さを増していきました。

母のアドマイヤテレサはマイル前後でまずまずの活躍を見せた馬でしたが、ハーツクライとの配合でコーフィールドカップを制したアドマイヤラクティを出しています。

血統的には2000mを超える距離も問題なさそうです。

 

京都2歳ステークスではクラージュゲリエと追い比べを演じたブレイキングドーンもここに出走してきました。

近年のトレンドとなりつつある6月の早い時期に1勝しておいて、成長を促し、秋までじっくり構えるパターンで、大きく体重を増やしての出走でしたが、力を見せました。

父はヴィクトワールピサ。

中距離に適性を持つ産駒が多い印象ですが、ブレイキングドーンはトニービン、エルコンドルパサー、ホワイトマズルと代々スタミナに優れた血統の馬を配合されてきた馬を母に持ち、血統的にはこの2000mで限界を見せる馬ではないように感じますね。

 

今回は昨年同様まずまずの頭数が揃いそうですが、実績的にはここで通用してきそうなのはこの4頭にミッキーブラックとヴァンドギャルドを加えた6頭あたりまででしょうか。

 

昨年は結果的にそれほどレベルの高いレースではなかったようですが、今年はどうでしょう?