うまコラ

競馬歴28年の筆者が綴る競馬コラム

熱かった競馬ゲームの数々

私自身、1競馬ファンですが、それと共にゲームも好きな人間です。

 

当然、競馬ゲームも色々とプレイしてきました。

そんな中でいくつかの競馬ゲームについて触れてみたいと思います。

 

ファミリージョッキー

競馬に関するゲームと言えばここから始まったんじゃないでしょうか。

ただ、「競馬ゲーム」と、言うよりはレースアクションゲームといったところでしたね。

プレイヤーは騎手の立場で馬を操作して、レースに勝っていくというものでした。

平地競走では単調過ぎるためか今にして思えば珍しい障害競走でしたね。

取り上げておいてこんなことを言うのも何ですが、昨今の「競馬ゲーム」という概念からは少し外れていますね。

 

ダービースタリオン

競馬ゲームという概念を作りあげ、1つのジャンルとして確立したのは何といってもこのシリーズでしょう。

競走馬を生産、育成してレースを選択して出走していく。

今現在でも基本となるこのシミュレーションゲームとしてのスタイルは25年以上も前にこのゲームが作りあげました。

まだファミコンが活躍していた当時としては驚異的な完成度を持つゲームでした。

繁殖牝馬に種牡馬を種付けし、翌年春に産駒が誕生。

命名して、2歳時に入厩させて調教を積み、レースに出走していく。

シリーズが進むと、いくつか設定された配合理論によって強い馬が生産しやすくなったり、温泉やおまかせ調教、プレイヤー達が育てた競走馬を対戦させることの出来るブリーダーズカップなどの機能が充実し、爆発的なヒット商品となり、競馬ファンを大きく増やすまでに。

私自身もその1人で、学生時代には膨大な時間をこのゲームに費やしたものです。

私のようにダビスタから競馬に触れ、興味を持つようになって現実世界の競馬へ入っていった人も相当数いましたね。

今では血統派の予想家として名を馳せている亀谷敬正氏などはこのゲームが元で競馬の世界に入ってきていましたね。

90年代中期には爆発的なブームを巻き起こしたダビスタでしたが、その大ブームは数年程で鎮静化します。

初期には断然の完成度で他のゲームをも圧倒していたダビスタでしたが、完成度が高かった分、その後の進化のペースは滞り、次第にユーザーは離れていきました。

それでも「ダビスタ」のネーミングはいまだ生きており、今でもスマホゲームとしてダービースタリオンマスターズが存在、多くのユーザーを得ています。

 

ウイニングポスト

ダビスタを追うようにして現れたこのゲーム、ダビスタとは明らかに違った切り口でのシミュレーションゲームとして今も尚、シリーズを継続しています。

ダビスタシリーズはプレイヤーはオーナーブリーダーとして競走馬の生産、育成を行っていくゲームですが、このウイニングポストシリーズは「馬主」としての立場で競馬界にかかわっていくゲームです。

最初は競走馬の生産も出来ないところから始まるこのゲーム、他の馬主や調教師、知人との関りなどドラマ性の高いゲームシステムとなっており、ダビスタとは一線を画した内容となっています。

また、かなり早くから海外や地方のレースにも目を向けていた点ではダビスタを大きく凌駕していた点になりますね。

このゲームも結構プレイしましたね。

ダビスタ同様に妙な中毒性があって、やり込んでしばらくするとついまたプレイしたくなってくるんですよね。

これもゲームとしての完成度、独特の魅力あってこそではないかと思います。

 

ステイブルスター

スポーツゲームに定評のあるコナミが出してきたこのゲームがプレイヤーが「調教師」という立場という異色のものでした。

馬主から馬を預かり、育成、出走していく。

結果を出すことで馬主と友好関係を深め、新たな馬主と関係を築いてより優秀な血統の馬を預かり、結果を出していく。

また、従業員である厩務員や調教助手、所属騎手なども上手く管理していくことでより良い結果を出しやすくなる…というゲームです。

改善点もいろいろとはあったものの、他にはない大きな魅力を持っていたゲームでした。

それほど大きなヒットにはならず、続編の出来が良くなかったため、消えていってしまいましたが、実にもったいなかった…

調教師にスポットを当てたのは非常に面白かったですし、当時他のゲームで取り入れられてなかった瞬発力というパラメータがあったことで競走馬の特徴も出ていて良かったですね。

ただ、完成度が高まる前に見切りを付けられたのが本当にもったいない。

隠れた名作だったと思います。

今、このゲームがリニューアルしてきたら買っちゃうだろうな~。

 

クラシックロード

いかにもなダビスタタイプのゲームでしたが、パソコンゲームからの移植らしく、グラフィックや疲労度などの管理、ゲームバランスに於いては優れたゲームでした。

競馬ゲームはレースシーンのゲームバランスが取り切れていないものが少なくなく、王者ダビスタもその例外ではありませんでしたが、クラシックロードはそのバランスも良く、プレイステーションの機能を生かしたグラフィックやレースシーンの迫力、対戦するライバル馬の多くに個々のパラメータも設定されているなど当時のゲームの中では抜群でしたね。

ただ、残念なのはオリジナリティに掛けてしまった点でしょうね。

 

ダービー馬をつくろう

つくろうシリーズで知られる大手のセガがダビスタに勝負を挑んだようなゲームでした。

オーナーブリーダーとして生産、育成を行う、といった流れも同じ。

ただ、レースシーンのバランスは整っており、またイベントシーンなどを設けたりで単調になりがちなものを抑えています。

その頃のダビスタはレースバランスも悪く、レースシーンもあまり魅力のあるものではなくなっていただけに正に「ポストダビスタ」になり得るポテンシャルと可能性を持っていたゲームですね。

ダビスタをセガが作り直した、そんな印象のゲームでした。

いわゆるダビスタ型のゲームとしては最高の完成度を持っていました。

流石にセガ、といったところです。

5作目を最後にシリーズは終わってしまったようですが、その先も見てみたかったですね。

 

ギャロップレーサー

ダビスタタイプとは異なり、ジョッキーとして競走馬に騎乗していくといったゲーム。

競馬ゲームでありながら、レースゲームでもありました。

シミュレーションゲームと違い、アクション要素もあり、プレイに熱が入るタイプのレースですね。

よくナイトクルーズで有馬記念を勝っていたのが思い出されます。

競馬レースゲームとしては断トツの出来で海外レースや地方のレースも充実していたのも特色でした。

シミュレーションゲーム的なリアリティはそれほどないものの、割り切ってレースゲームにしたことが他にない魅力を作り出していましたね。

純粋に競馬レースゲームとしては最高の出来だったかと思います。

ただ、シリーズを重ねるにつれ、新たな側面を出していくのが難しくなっていってしまいましたね。

 

ジーワンジョッキー

ウイニングポストのコーエーが騎手に焦点を当ててきたのがこのゲームで、レースゲームとしての完成度や迫力に於いてはギャロップレーサーには及びませんでしたが、コーエーらしいドラマ性を強調させ、1人の新人騎手が成長していく物語となっていました。

後にギャロップレーサーのテクモとコーエーは合併してコーエーテクモとなり、これらのゲームも融合していくことになりました。

ゲームとしての可能性は十分に持っていたように思いますが、すでに競馬ゲームというジャンルはそれほど大きいものではなくなっていたため、開発に大きな力を注ぐことは難しかったようで、コーエーテクモでは今では競馬ゲームはウイニングポストシリーズに注力しているようです。

 

 

競馬と共に競馬ゲームは好きでしたから色々なゲームをプレイしてきました。

ここに記載しなかったゲームもいくつかありました。

ただ、その中でも出来が良く、大きな魅力を感じたのはこれらのゲームでしたね。

 

別の記事で触れていたEZダービーなどはオンラインゲームながらも敷居の低さや他プレイヤーとの交流のしやすさは特筆出来るものでしたね。

 

やはり、強い特色を持ったゲームには魅力はありましたね。

ただ、残念なのはその殆どが十分に開発に力を入れられなかったためか、未完成のままに消えていってしまったことでしょう。

確かに競馬ゲームというのは一般受けしにくいジャンルで、爆発的なヒットとなったダビスタは例外でした。

そのダビスタすら据え置き機では衰退の一途を辿ってしまったことを考えると厳しい世界なんでしょう。

 

でも、競馬ファンであり、ゲームファンでもある筆者には今尚、ハマらせてくれるゲームの登場を祈らずにはいられないですね。